こちらは「シャトル皿」の記事です。
今では洋食器でも不思議でなくなった長細い楕円皿。こちらは、故舛田楞氏の「シャトル豆皿」です。平成13年の夏に50歳の若さで急逝した舛田楞さん。最高級の白磁の土である天草陶石の美しさを最大限に引き出される作家さんは、もう現れないだろうとも言われています。
舛田楞さんの「白」には、その美しさを賛美する多くの料理人からいただいた冠があります。「可憐な白」「白の中の白」「透明感のある白」「温もりの白」「柔らかな白」「品のよい白」。
シャトルとは、織物を織るときに、経糸(たていと)の間に緯糸(よこいと)を通すのに使われる道具です。実際のシャトルを元に、店主が故舛田楞氏とやりとりをして作り上げたのが「シャトル豆皿」。「工芸店ようび」の定番となりました。その後、海老ヶ瀬保さんに引き継いでいただいています。
「あまから手帖
2002年1月号
「たぶん、日本一の店」より「白の足跡・門上武司」 |