有光武元さんがずい分お若い時に作っていただいたものを思い出し、深向、向付、お皿などお願いしました。これは山桜でしょう、花と葉が一緒に出て、その赤い葉の色が美しいのです。
椀は元は兄・野田行作の作品だったものを奥田達朗さんが写して、志郎さんに引き継がれ、なぜか二つだけ(赤と黒)残っておりました。二つ並べてみると美しいので出させていただきました。
輪島の震災のつめあとはすさまじく、復興はまだまだという状況ですが、何とかお仕事が出来るまでつないでいってさし上げないとと思っているところです。
お正月というとどんなイメージで迎えられるのかと、八十八才になります私は、自分の中のお正月しかイメージできないことに気が付いています。でももう仕方ありません。「一時代前ですネェ」と言われても古いと言われても、これで落ち着くのです。お節料理も拙いながら母がしていた通りに作ってしまいます。
何か御自分に作れるものを小さな重に盛り、取り分けて一献いただくと、年の初めの少し清新な気分を味わえるのではないでしょうか。
正木春蔵さんがようびにと今年作って下さった松の絵の扇形皿は、半年も前からいろいろと吟味して出来上がったもの。瀧川恵美子さんの志野のお銚子は、お茶事にも存在感を発揮するほどのよいものです。盃台はゆり工房さんにお願いしましたオリジナル、盃は、挽きものの名手を要する薄手の美しい形に金箔を貼りました守田漆器のものです。
亀甲重は藤井收さんの一閑塗で、金銀箔の双鶴、内側は黒です。銀箔の部分は銀独得の錆が来ておりまして少し黒くなっております。これは銀の特性でいたし方なく、お受入れいただくしかございません。
紅葉箔絵の椀は、秋はもちろんのこと青もみじ(みどり)の季節にもお使いいただきたいと器を取り合わせしてみました。
全山みどりの季節を心に画きながらイメージしてみました。みどりのお皿には初鰹などいかがでしょうか。