この形はもともと皆具の古い形の一式の向附にあたるものなのですが、大変使い勝手のよいものなので、単独で椿皿と呼ばれ親しまれてきています。
「どうして椿皿っていうの?」とよく聞かれますが、この端反の具合が椿の花に似ているからというような良い加減な理由です。
この端反の具合といい深さといい、中に入るものをほどよく抱きかかえるような安心感があります。お寿司の取り皿、お煮物などの盛り皿、生ものも野菜と共に盛ると美しいし、お菓子、ケーキ等々おてもとに一つあると多様に供するものとしては抜群の威力を発揮いたします。
この奥田志郎さんの椿皿は、奥田志郎さんの兄上の達朗さんの時、同じ形で寸法違いのものに統一しようとしましたが、大きさが違えば高台も縁の形も高さも違ってくるのは当然ですよと教えていただき、以来大きさによって少しずつ形状が違うまま引き継いで作っています。
形、塗り共にこれ以上望めないもので頻繁にしかも何十年もに渡ってお使いになれる道具の一つと自信を持っておすすめいたします。