清朝のものは「清陶」と云って骨董の世界ではあまり重んじられてきませんでしたが、とても使いやすく形も美しいものがあり、私は好きで「明」のものなどよりお安いこともありかなりよく買ったものです。
正木さんもお好きらしく、この盃をお作り下さったのを始めとして汲出も作っていただき、ようびの大切な定番として長年扱ってまいりました。この度のものも呉須の色もよく、よごし手(生地の石粉の中に少し色のついた不純物の混ざっているもの)も適当でいつまでも飽きのこない愉しめるものとなっています。
こんなものが何気なく食卓に並ぶといいですね。