このフォークは三十年近く前からくり返し造っているものですが、竹の木地を作って下さる方がいらっしゃらなくなってしまい、籠の久保一幸さんの御紹介で、やっと造っていただけるようになりました。甲斐のぶおさんとおっしゃる名手が、すごく丁寧な仕事をして下さっています。塗は奥田志郎さんです。
竹の磨き方や竹の種類、塗る時の条件などでその都度回数は変わりますが、どちらにしても八回〜十一回位の拭漆の工程を要して初めてこんな艶やかさが出るのです。この度は十回でした。
このフォーク一本あれば和菓子、洋菓子、果物等々、何にでも使っていただけます。特に塗りものを傷つけずに切って召し上ることが出来ます。何年か先のことですが痛みましたら塗り直しも可能でございます。