長い間一つのサイズを作り続けて参りまして、皆様におよろこびいただけていたのですが、もう少し長い目のがあってもよいのではと4cmほど長いものを作ってみました。ケーキ皿位のお皿には以前のものは少し短くたよりなげに見えますので、少し長くいたしましたら、全体がきちんと見えます。寸法とは不思議なものでございます。
竹は漆が定着しにくく、特に表側は、磨いては塗り磨いては塗りして10回も重ねても仲々よい色になってくれません。一本ずつ先を修正しながら、このフォークは10回くらい重ねてみました。お丈夫にはなっていると思います。
川端道喜さんが葉月というお菓子がありますとおっしゃって下さったので、さっそく頂戴してみました。餡と包んである葛の具合がすばらしく、夏から秋へと移る頃の菓子として美味しく絶品でした。
静かで凛とした雰囲気にと思い、瀧川恵美子さんの萩の絵の志野の皿、奥田志郎さんの拭漆筋目の地味な折敷に須田菁華さんの湯呑(鉄絵と染付)を合わせてみました。
またさすがの川端道喜、蓋が菊形でお見せしたく思いました。
この様に本統のよろこびに出会えるうれしさを味わわせていただきました。
この銘々皿は兄 野田行作が東京芸大を出て間もなくの頃のデザインで、私も使っていて、どんなお菓子も引き立ててくれるよいものでしたので、形と下塗りを守田漆器さんにお願いし、仕上塗を奥田志郎さんにお願いして作りました。
「雪間の草の春を見せばや」、雪の下で萌え出ずる準備をしている草を表した「下萌」という美しい命名の、大阪菊寿堂さんのお菓子を盛ってみました。
銘々皿は少し大きめの方がお菓子が豊かに見えます。拭漆竹フォークも少し長いものを使いました。
兎年にちなんで阪東晃司さんの兎紋湯呑と、急須は有松進さんの織部を合わせてみました。