薬師如来さまが左手の掌に持っていらっしゃる持物が、薬壷と申して衆生にお薬を届けましょうというお役目です。全国には美しい薬師様がたくさん居られ、それぞれによい形の薬壷をお持ちですが、この薬壷は奥田達朗さんがどこかの薬師様の持物を写したことは事実なのですが、私の知る限りではどの薬師様の持物かを特定出来ておりません。
ともあれ長いこと眠っていた達朗さんの作品なので、このリンとした美しさを見ていただきたいと思いました。
よい袱紗を敷いていただいて、脇床飾り、お玄関飾り、棚飾りとさまざまに美しいのですが、私は茶器として使っておりました。お茶杓は置き方を工夫してお使い下さると良いものです。