織部の角皿は、今まで長森慶さんの作品としてお願いしていたものを有松進さんにお願いすることになり、初めて作っていただいたものです。使いやすく食卓が生きますので、これからも作ってゆきたいと思っています。お魚の箸置も長森さんの織部をビードロに変えて作っていただきました。
清左衛門さんの鰯の印籠煮酢かぶら添え、吉の字椀には沢煮を。どこでも誰にでも出来る季節の膳です。
長森慶さんはようびの作家として長い間お世話になりましたが、一昨年、御病気にて逝ってしまわれ惜しいことでした。
有光武元さんがずい分お若い時に作っていただいたものを思い出し、深向、向付、お皿などお願いしました。これは山桜でしょう、花と葉が一緒に出て、その赤い葉の色が美しいのです。
椀は元は兄・野田行作の作品だったものを奥田達朗さんが写して、志郎さんに引き継がれ、なぜか二つだけ(赤と黒)残っておりました。二つ並べてみると美しいので出させていただきました。
輪島の震災のつめあとはすさまじく、復興はまだまだという状況ですが、何とかお仕事が出来るまでつないでいってさし上げないとと思っているところです。