グランリゼルバ ボデガス・エスクデロ ボデガス・エスクデロ
きれいなベルベットのように深い赤みがかった紫色とレンガ色が混じり合う。淵に向かってきれいな夕焼け色になっている。
樽からくるトーストの香り、クランベリーやラズベリー、プラムのよう果実の香り、アプリコットやほろ苦いブラッドオレンジの香り。
樽熟成からくるバニラや樹液、葉巻やレザーの香りが続きます。
果実と熟成の甘み、樽の甘みが重なり、柔らかな酸味や苦みと調和して、落ち着いた滑らかな酒質になっている。
セラーノやイベリコの生ハム、チーズならマンチェゴやコンテ、ミモレットといった熟成した食材とあわせるのがおすすめです。質感が優しいワインなので、お料理も固いものより、よく煮込んだシチューのような、ひと手間をかけた料理とよくあいます。スモーキーなニュアンスは、ジビエとも相性が良いです。
Monte Yergaという山の斜面、南向きの陽のあたる部分に畑がある。
標高450〜800メートルにあり、土壌は粘土石灰質土壌。
畑は絶えず鋤き起こしを行い、根が真下にのびるようにコントロールする。
自然派栽培、農薬や化学肥料は使わない。
10月中旬〜下旬にテンプラニーリョとガルナッチャの収穫を行う。
続いて10月下旬から11月の上旬にマスエロを収穫する。
収穫は2段階で、まず手摘みの収穫で良いブドウの房だけを取り、
その後選果台でさらに細かくチェックする。
輸送途中でブドウを痛めないように、小さな箱でこまめにブドウを集める。
大きなかごは使わない。
天然酵母で発酵させ、アルコール発酵の後にも10日間以上かけてゆっくりとマロラクティック発酵(乳酸発酵)を行う。より深みのある味わいと熟成に向く安定した酒質にするためである。
熟成にはアメリカンオークの樽を使い、最低でも24ヶ月はその中で熟成させる。
樽熟成が終わった後もボトル内で最低36ヶ月は熟成させる。
テンプラニーリョ70%、ガルナッチャ15%、マスエロ15%
選別された特別なワインを樽熟成させたもので、
法律で厳密に規定があり、高い品質が守られる仕組みになっています。
合計で最低60ヶ月以上の熟成期間が必要。
その内オーク樽(330リットル以内)での熟成期間は18ヶ月以上が必須条件です。
ヴァルサクロの伝統なので他社は毎年つくるところもあります。
シェリーにも使われるアメリカンオークは、フレンチオークと異なり、よりバニラや樹脂の甘みも感じます。
リオハのワインはタバコの香りがする、 と形容されることがありますが、このスモーキーなニュアンスは、このリオハ独特の樽使いと長い熟成によって生まれる個性です。
昔、キャップシールがない時代には、この最高級のグラン・リセルバを狙って中身を詰め替えようとする悪徳業者がいたそうです。
これを防ぐため、グラン・リセルバには、開封したらすぐわかるような網をかけるようになりました。今ではキャップシールがあり、この問題は解消されていますが、この伝統の名残が金色の網に残されているのです。
というイメージがあるほどで、
赤ワインの最高産地として世界的に名声を得ています。
D.O.C. Donominacion de Origen Calificada
(デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)
(特選原産地呼称ワイン)
INDO(原産地呼称庁)の厳しい生産基準が設けられている地域でつくられた、スペインで最高クラスのワイン。
現在D.O.C.として認められているのはリオハとプリオラトの二つです。
リオハ地方は、南西にあるイベリア山系デマンダ山脈が中央高地からの夏の熱波を遮り、北に連なるカンタブリア山脈がビスケー湾からの冷たい北西風から守り、乾燥した土地でありながらも、四季を通じて平均的に雨にも恵まれます。
この条件が、ワイン用ブドウにとって最適な条件となっています。
伝統的なリオハ地方のワインは、フランス式のオーク樽熟成させた赤ワインを造る点が特徴。
フィロキセラという害虫被害によってフランス・ボルドー地方のワイン生産者がリオハ地方に移住してきたときに、この樽熟成の方法を一緒に持ち込んできた、という説が一般的です。
現在では当たり前のように聞こえるこの方法も、当時のスペインでは画期的でした。
19世紀半ば、現地のリスカル侯爵が導入した小樽熟成が基礎となり、バニラ香が強く表現されるアメリカンオークによる長期熟成、というスタイルが伝統として根付きました。
そのため、リオハは「スペインで樽熟成を最初に行ったワイン産地」として、スペインでいち早く高品質なワインを造り、今日の名声を築きました。
伝統的なリオハワインは、ランクが上がる程に熟成期間が長くなり、市場に出てきた時には、すでに熟成した、飲みごろともいえる味わいが楽しめるのが魅力です。
熟成年数に応じて、ホーベン、クリアンサ、レゼルバ、 グラン・レゼルバとそれぞれランク分けされ、良いブドウ程上級のワインに使われます。
スペイン最高格付けのリオハ。
そのリオハの中でもワインにランクがあり、それぞれ厳密な法律によって品質が守られています。
一般的なワインは、作られて1〜2年の熟成を経て市場に現れます。しかし、スペイン、特にこのリオハの習慣は違います。
「熟成何年目で美味しくなるか」が目安となっているのです。
例えばホーベンというランクのものは、作られてから早めに飲めるフレッシュなワイン。
反対にグラン・レセルバは、作られた翌年に飲んでも固くて、渋みや刺々しい味わいがあり、とても飲めません。
グラン・レセルヴァは少なくとも5年は先に飲むために作られているからです。
同様にホーベンを5年寝かせても、グランレセルバのように熟成はできないのです。
熟成能力は、年ごとの出来(あたり年、外れ年など)、ワインの品質等によって変わります。
蔵では専門家が飲んだら最も美味しい!というベストな時期を見計らって出荷されてゆくのです。