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シャンパン&スパークリング・ワイン_
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シャンパーニュ
> クリュッグ(フランス/シャンパーニュ)
あなたも、シャンパンの魅惑の
扉を開けるのか…
覚悟して下さい!
『クリュギスト』
クリュッグを愛してやまない方達の事をこう呼びます。それ程、クリュッグは、シャンパンの中でも
別格
とされるシャンパン・メゾンの一つです。
クリュッグを初めて飲んだ時、実はかなりイメージが膨らんでいました。
『別格でしょ。』
『一番好きなシャンパン。』
などなど、周りから先入観が植え付けられていたのです。
こう言う時は、たいてい
『こんなもんか…。』
となるのがオチ。
なのにっ!
始めてクリュッグを飲んだ時、
期待の大きさに負けない素晴らしさ
に…
『そうか〜。そりゃ、病み付きになっちゃうよな。』
と、シミジミ実感しました(笑)
で、ですが、本来の浮気性な性格(負け惜しみ?)と、財政難の為(こっちがホント?)、
『シャンパンと言えば、クリュッグ!』
とは言えません(;^^)
ですが、特別に気持ちの入る一本である事は確かです。
『クリュッグ飲ませてあげる。』
と言われたら、何でも言うこと聞いちゃうかもしれません(笑)
クリュッグが、
世界中で特別扱い
されているのは、生産量の少なさだけが理由ではありません。
【ロールス・ロイスか?ただの車か?】
クリュッグは何故そんなに特別とされているのか?
(1)1860年代、ジョセフとポール・クリュッグと言う、ワイン造りを仕事とする2人の親子が、数十年間共に働き、このメゾンのスタイルを、築き、発展させていった。
(2)価格をある程度高く保つ事で、
妥協の無いシャンパン造り
をしている。
(3)全てのワインはオークの
小樽で熟成
。
(4)第一次発酵は短期間で行い、マロラクティック発酵は無。逆に、第2次発酵は時間をかけてゆっくり行われる。(こうした事で、素晴らしいキレ、深み、コクのある香りなどなど…、クリュッグを語る時に欠かせないキャラクターが生まれる。そのバランスは、力強いだけでなく、フィネス、エレガント、パワー。あらゆる要素を感じずにはいれません。)
(5)このメゾンにとっては、スタンダード・クラスにあたる、グラン・キュベですら、35〜50%は、15年、もしくはそれ以上の熟成したワイン使用。そのワインは、6〜10のヴィンテージをブレンドして使用し、複雑で奥行きのある味わいにしている。
(6)これほど高品質な為、長熟が可能。グラン・キュベですら、5〜7年間、イーストと共に熟成させた後、出荷される。
クリュッグは実在するシャンパンの中で、
最も高価
であり、
生産量の少なさ
故、
最も消費量の少ないシャンパン
と言える。
故に、その評判は実際の物と言うより、もっと
伝説的
なものとして語られる。
そうした事から、ワイン取引の中心にいるものでさえ、様々な感情を持ってしまい、やっかみ、批判の対象になりやすい。
だが、こう言った批判は、クリュッグを飲んだ事の無い人がする事だ。
その一方、クリュッグを崇拝する愛飲者達は
『クリュッグ以外のシャンパンは飲まない。』
事を、喜びとしている。
批判者達と崇拝者達。
この対照的な両者は、まるで、盲目の2人が紫色と藤色の違いに付いて論議しているようなものである。
以前、私は『クリュグ自身が、
クリュギスト
になりすぎている。』と、批判した。
クリュッグが、『グラン・キュベ』を、『ベーシックなノン・ヴィンテージシャンパン』と呼ばず、『プレステージ・キュベ』と呼んでいる点を指摘したのだ。
それに対するレミー・クリュッグの答えはこうだった。
『グラン・キュベを只のノン・ヴィンテージ・シャンパンと呼ぶなら、
ロールス・ロイスは只の車
と言う事であり、
法王は只の牧師
と呼ぶのと同じ事です。』
彼の例えは、的確だった。
ロールス・ロイスの名は、ブランドとして確立された物であり、例えベーシック・モデルでもそれは変わらない。
そして、法王は、明らかに只の牧師ではなく、牧師の最高峰であり、彼らの頂点なのだ。
こう言ったやり取りの後、ワイン・メーカーのアンリ・クリュッグが語った話。
『クリュッグは、通常、他のシャンパン・メゾンとは逆の手順を取っています。まず、グラン・キュベとなる為のブレンドが行われ、その他のキュベを、その年、生産するかどうかは、その後、決めるのです。』
と言うのだ。
通常、他のメゾンは、まず、ヴィンテージ・シャンパン、プレステージ・シャンパンとなるものを先に選ぶのに。
この事からも、確かにクリュッグは、只のノン・ヴィンテージ・シャンパンは造っていないと言える。
グラン・キュベが、只のノン・ヴィンテージ・シャンパンか否かはさて置きプレステージ・キュベである事は確かだと言える。
実際、価格もプレステージのランクに入り、プレステージ・キュベ全体の価格の水準は、グラン・キュベと、ドン・ペリニョンが基準とされている。
まして、その他のノン・ヴィンテージ・シャンパンと、グラン・キュベを比較するには、価格が約3倍程なのも合わせ、あまりにもノン・ヴィンテージシャンパンの分が悪すぎる。
もし、全てのシャンパン・メゾンがクリュッグのやり方をまねしてしまうとエリート集団の集まりとなってしまい、ワイン好きにとって、何の意味もなさない物になってしまう。だが、各ワイン産地ごとに、クリュッグのような造り手が存在するべきであるとは思う。
(トム・スティーブンソン氏著『シャンパーニュ』クリュッグの項目より抜粋)
これだけ自信を持って言い切れるのは、クリュッグが、
常に最高の物を造る為の努力
を怠っていないからなのでしょう。実際、その品質は常に素晴らしく、その名前は、やはり、特別な響きを持つに相応しいものです。
※比類なきものを造り続ける努力が、クリュッグをクリュッグとしているのです。
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