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【桃をむく母子】
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カテゴリトップ > 手摺り浮世絵木版画 > 歌麿名作捨遺集

【桃をむく母子】

遊女や茶屋女だけではなく、ごく普通の家庭にみられる場面を題材にした作品が増えてきたのは寛政10年の頃。

前かがみになって膝を立てるこの姿勢は見る者に不安定な印象を与えますが、その母に寄りかかり、足を軽妙に上げた子どもの姿が加わり、しっかりとした構成となるあたりは歌麿ならではの巧妙さです。ギヤマンの器、団扇、肩まで上げた袖、はだけた胸の様子などから夏の盛りを思わせます。ふくよかな顔立ちの母、桃をむく手つきを真剣に見つめる子どもの顔が対照的な微笑ましい作品です。


袖をまくり胸がはだけた母親は、一見荒々しい印象を受けますが、母性と優しさが伝わります。

クルクルと長くなっていく桃の皮を見上げる子供の表情、ばたつかせる両足が愛らしい。

夏の昼下がり、桃を入れたギアマンの器が清涼感を感じさせてくれます。

喜多川歌麿(きたがわ うたまろ)

宝暦3年(1753)〜文化3年(1806))
狩野派の町絵師・鳥山石燕に絵を学んだのち、版元・蔦屋重三郎に才能を見出され、精力的に錦絵や狂歌絵本などを手がけるようになりました。1791年頃から美人画に大首絵を取り入れ、さらに評判の茶屋娘らをモデルとした作品で人気を博し、浮世絵美人画の第一人者への道をのぼりつめていきます。評判の美人をひと目見ようと、彼女たちの働く店に多くの人が集まるほど、歌麿の描く美人画は世の中に影響を与えていました。その後、寛政の改革の一環により多くの表現の制約が課せられましたが、屈することのない歌麿は浮世絵の黄金期を支える存在となりました。1804年、当時禁止されていた豊臣秀吉の絵画化で罰せられ、その二年後に没しました。

歌麿名作拾遺集 喜多川歌麿

歌麿の代表作「高名美人六家撰」の作品をも含む「歌麿名作拾遺集」です。歌麿は多種多様な作品を残しましたが、言うなればその肩書きは女絵師、あるいは美人画家といわれます。度々の弾圧や制約にもめげず、果敢に彼の信じるところの女絵を描き続けました。女性を正面から見つめ、生身の生活ぶり、肉体、心を描く、その洞察力は鋭いものがありました。歌麿の全作品のうち約三分の一は、吉原と遊女を画題としていますが、町家の母子の情愛や評判の茶屋娘らを描くなどの画域を広めています。浮世絵美人画の巨峰の上に立つ歌麿の30作品です。


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商品番号  utama-jyui-003
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