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【小田原 酒匂川(おだわら さかわがわ)】 大磯から16キロ。小田原宿に入る手前で「酒匂川」を渡ります。橋はなく、肩車や蓮台で渡る難所のひとつでした。 今まさに大名一行の駕篭を蓮台にのせ、大勢の人足が担ぎ渡っています。正面には遠く駒ヶ岳をはじめ箱根の連山、その下に小田原城と宿場町の人家の屋根を望みます。また、この川を渡る旅人や川の向こうにたむろしている裸の川人足など豆粒のような人物と、連なる箱根の山の姿に自然と人力の対照が感じられるのもこの画の魅力です。 |
歌川広重(うたがわ ひろしげ)![]() |
東海道五十三次 歌川広重 江戸と京都を結ぶ東海道は、いまも昔も変わらぬ交通の大動脈です。その道のりに設けられた53の宿場と出発点の江戸日本橋、終点の京都三条大橋の図をあわせた五十五図の浮世絵シリーズです。今では想像もつかないことですが、江戸時代の人々は日本橋から京都までおよそ2週間をかけて旅をしました。気軽にはできない東海道の旅への憧れから、この作品は見る人に旅の疑似体験を与え、大ヒットとなりました。広重は、それぞれの宿駅ごとに季節感のある題材を選び、それは景観だけにとどまらず、風俗も描きながら、そこに行き交う人々の生命力あふれる存在感をも描き出しました。 | |
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