ペトリュス 1770年より150年にわたりアルノー家が所有し、ポムロールを代表するワインとして19世紀の文献に初めて記載されました。1949年のエリザべス女王の結婚式に提供され、その名声はまたたく間に世界へと広まり、ケネディ大統領のお気に入りワインとしても知られています。1969年にジャン・フランソワムエックがオーナーとなり、現在は醸造家のオリヴィエ・ベルーエが指揮を執っています。 ペトリュスは、シャトー・ラトゥールやシャトー・マルゴーといったメドックの５大シャトーを凌ぐ高値で取り引きされ、誰もがその偉大さを疑わない至高のワインです。果実味豊かで、極上のなめらかさとたくましい熟成感を持つスタイルは、ポムロール以外では真似できないと言われ、「ペトリュスはワインというよりも神話の象徴なのだ」とロバート・パーカー氏も賞賛しています。格付けはありませんが、いつも高価格で取引される「世界で最も高値で買われるワイン」のひとつです。 ペトリュスに使われるのは、メルローと、カベルネ・フランで、使われるぶどうのうち、約95％がメルロー、残りの約5％にはカベルネ・フランとなっています。 メルローを使って造られるワインの特徴としては、ワインが造られてからあまり期間を置かずに飲める早飲みタイプ、そして比較的軽めのミディアムボディのワインになりやすい傾向にあるのが一般的ですが、このシャトー・ペトリュスで造られるワインは、数十年の長期熟成を要し、スケールの大きなものになるという魅力があるのです。