マラリアと蚊帳

　マラリアという病名、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか？熱帯アフリカ、東南アジア、オセアニア、中南米、その他の地域で、年間3〜5億人が罹患し150〜270万人の死亡者が出る病気です。悲しいことに、亡くなる多くは子供たちなのです。
　 ハマダラカに媒介されるマラリア原虫により感染し、体内に侵入したマラリア原虫は主に血液の中の赤血球に寄生し、赤血球を破壊します。 発熱、頭痛、嘔吐など引き起こす他、重症化すると脳症、腎症、肺水腫、重症貧血、低血糖など種々の合併症を生じ、さらに命の危険にさらされます。
　マラリアの予防薬もありますが、一番の予防法は蚊に刺されないこと。ですので、蚊帳を吊って過ごす事は、マラリアの予防に大変効果があります。蚊取り線香を炊いても、全ての蚊に効果を示さないそうです。マラリアの感染地域に行く方は、携帯用の蚊帳をもっていくそう。
　ユニセフではマラリアが広まっている国の政府を支援し、殺虫剤処理をした蚊帳を子供や妊婦を中心に配布しているそうです。 今では配布する蚊帳に殺虫剤処理をする事が、良いかどうかの議論もされているそうです。
　 日本では生活様式もかわりクーラーの風よけにも使われたりと、生活を快適にするアイテムとなった蚊帳。国や生活環境が変わると、命を守る役目も担う蚊帳なのです。