全国から雄町だけで仕込んだ酒が集結する「雄町サミット」。平成25年のサミットで全国のオマチストたちを驚かせたのが結城酒造が醸す結ゆいです。
その後も5年連続して受賞という快進撃を続けており、雄町ファン以外からも熱い視線が注がれている蔵元です。

結ゆいを醸すのは、女性杜氏の浦里美智子さん。今でこそ女性杜氏は珍しくありませんが、彼女のように蔵に嫁いだ女性が就くことはほとんどありません。
お酒は好きで酒造りへの興味はあったものの経験はゼロ。子育てがひとだんらくしたとき、茨城県産業技術イノベーションセンターから酒造研修の案内が届きます。美智子さんは即座に参加。熱心に醸造技術を学びました。

研修終了後の2014年、美智子さんが仕込んだ雄町の酒が雄町サミットで最優秀賞を受賞し全国のオマチストから注目されるようになりました。

「造り手の考え方によっていろんな顔が出せる」のが雄町の魅力、と語る美智子さんは根っからの雄町ファン。年に3銘柄は仕込むほどの熱のいれよう。
2017年からは農家を限定したコラボ銘柄の仕込みや、精米歩合90％の雄町での鑑評会入賞を狙うなど、尽きるこない酒造りへの情熱とともに精力的に活動しています。

結城酒造のシンボルは、安政年間に建てられた木造建築と明治に増設されたレンガ造りの煙突。国の有形文化財に登録されている歴史ある蔵では、ほとんどの工程を機械に頼らず人力で醸し続けています。その労力をささえるのは美味いお酒を造りたいという蔵人のおもい。
雄町だけでなく山田錦でも実績のある蔵元の醸す「美酒」をぜひご堪能ください。