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アメリカ United States of America
アメリカ合衆国はワイン消費量が世界第3位、同生産量が4位と、世界のワインを語るときに重要な位置を占めている。ワインは全米50州のうち46州で生産されているが、そのほとんどは地元で消費されるのみで、国際的に重要な意味を持つのはカリフォルニア、ニューヨーク、ワシントン、オレゴンのものである。特にカリフォルニアは全米の生産量の90%を占めている。
安定した品質のワインを低価格で大量に供給することが求められた1960年代は、葡萄は温暖で平坦なセントラル・ヴァレーを中心に栽培され、ガロに代表される大規模ワイナリーによって醸造されたが、ロバート・モンダヴィなどに代表される高い志を持った生産者はより冷涼な気候を求め、ナパ・ヴァレーやソノマ・ヴァレーといった、太平洋に近い土地に畑を拓くようになった。
1970年代に興ったこうしたブティック・ワイナリーではシャルドネのスキン・コンタクトや自然酵母による小樽発酵、ピノ・ノワールの低温マセラシオンなど試行錯誤が行われ、取捨選択された技術は1980年代になって巨大ワイナリーにも取り入れられ、カリフォルニアのワイン醸造技術は世界最先端のものとなっている。
葡萄畑の変革は、新種のフィロキセラの発生によって葡萄樹の植え替えが不可欠となった1980年代後半以降急速に進み、クローンセレクションやキャノビー・マネジメント、リモート・センシングといった最新の葡萄栽培技術が導入され、区画に応じた葡萄品種が導入される一方、密植を行って1本の葡萄樹から収穫される果実数を少なくし、より凝縮されたワインが生産されるようになった。 |