パーカーが毎年限りなく満点に近い
評価をするスーパー・スパニッシュ“ピングス”
1995年、デンマーク生まれのピーター・シセックは、極めて樹齢の高いティント・フィノの4.5ヘクタールの区画から、ピングスを生み出した。その価格の高さは並外れているが、ワインの輝かしい品質からしても、市場はすすんでそれを受け入れている。シセックの目標は、テロワールとブドウ品種の特徴が全面に出た、世界で通用するような、完全に自然なワインを生み出すことである。2000年に、ピングスはバイオダイナミクス農法に移行したが、ここの畑がそれ以前から有機農法で栽培をおこなっていたことからして、これは理にかなった決定である。
(〜世界の極上ワインより抜粋〜)
シセック氏がワイン造りを始める時に抱いていたイメージは、ブルゴーニュのドメーヌである。「フランスとスペインを行き来する中で、リベラ・デル・ドゥエロのこの土地にひかれたのは、石灰岩質の土壌に恵まれているからなんだ。排水性の良い石灰岩質土壌はブルゴーニュも支えている。ティント・フィノ(テンプラニーリョ)だけで造れるという点も、テロワールを表現するうえで魅力的だった。」
彼の考えはワインの醸造にも現われている。「畑には30の区画がある。細かく分けたいくらいだが、生産量が少なすぎて不可能だ。ピングスは4ヘクタール分の1区画だけから造る。ブルゴーニュの農園という考え方で、ワインを生産している。」
ピングスはワイン造りでビオディナミを採用している。「1990年代にルロワのワインを飲んだ時に、天啓を受けたんだ。目が覚める思いだった。バランスとハーモニーが素晴らしい。土の香りがするこんなワインを造りたいと思った。ビオディナミは2000年から導入し、2003年に完全に移行した。自分で考える中で現在の場所にたどり着いたんだ。ピングスは自然なワインなんだよ」
(読売新聞オンラインより抜粋)
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