ガーリーな雰囲気が漂う、捻じり桜と菊の振袖です。地色はクリーム色と赤が段替り風に染め分けられています。段替りとは、地色や文様を互い違いになるように染め分けた柄付けのことです。
柄のなかで最も目を引く白の捻じり桜は、花びらのふちを金と赤で彩色。白い大きな桜のなかに、入れ子のようにピンクと水色の桜が入っています。もう一種類の捻じり桜は、クリーム色。花芯が染め疋田(そめひった)で、入れ子の紫桜に葉脈のような線を金彩で何本も描き込んだ丁寧な仕事が魅力です。
菊の花は、八重菊が愛くるしさを添え、清々しい若草色の一重菊がアクセントをプラス。その赤と若草色のコントラストが、爽やかなガーリー感の発信元なのかもしれません。
この振袖には、シックな幾何学模様の帯を合わせました。大人の仲間入りを祝う成人式で、ご親戚の結婚披露宴などで、少女のような初々しさが薫り立つ振袖です。可愛らしさをアピールするには、もってこいですね。