走行充電器に関するIGN/D+ケーブルの接続方法
IGN/D+ケーブルの接続目的
MPPT内蔵走行充電器の場合(RBC30D1S、RBC50D1S)

ご利用の自動車の発電機がスマートな発電機(スマートな発電機とは発電機の種類ではなく、電圧調整機能がついている発電機を指します。)の場合、必ずIGN信号線を発電機の点火信号線に接続してください。従来の発電機の場合、接続は不要です。以下の表の通り、発電機のタイプによって充電開始、停止の電圧値が異なります。
発電機のタイプ
| メインバッテリーの電圧
|
|
充電開始 |
充電停止 |
従来の発電機 |
>13.2V、15秒以上 |
<12.7V |
スマート発電機 |
>12.0V、15秒以上 |
<11.5V |
スマート発電機にIGN信号線を繋がずに使用した場合、正しく充電を開始しない可能性があります。逆に従来の発電機にIGN信号線を繋いで使用してしまった場合は、メインバッテリーの過放電に繋がる恐れがあります。
■スマートな発電機か従来の発電機かを確認する方法
基本的に、従来の発電機の場合、メインバッテリーの電圧値はエンジン始動後、14.4V程度で維持します。
一方スマートな発電機の場合、エンジン始動後に電圧変化が起こるため、5分〜10分後にメインバッテリーの電圧値を測ると、12.5〜13.5V程度になります。
お持ちの自家用車がどちらの発電機を使用しているかをお確かめの際は、テスターを使用してエンジン始動後5分〜10分後のメインバッテリーの電圧を測る様にしてください。
また自動車の型番から発電機の種類が確認できます。仕様をご確認ください。
電圧値、型番から判断ができない場合は、自動車メーカーにお問い合わせください。
DC-DC走行充電器の場合(DCC1212-20、DCC1212-40、DCC1212-60)

DC-DC走行充電器の場合、発電機のタイプにかかわらず、必ずD+ケーブルを接続する必要があります。
接続の目的は、発電機のON/OFF信号を読み取るためです。
エンジンを起動すると信号を読み取り、走行充電器が作動し始めます。エンジンを停止すると、走行充電器の充電も停止します。
自動車の電源信号とは
通常自動車から取れる電源信号は3種類あります:
1.常時電源
(自動車のキーをLOCK/OFFに回したとき、エンジンがオフの状態でも電気が流れて来る)
2.ACC電源・アクセサリー電源
(自動車のキーをACCに回したとき、エンジンがオフでも、ナビ、シガーソケットなどは使用可能)
3.IG電源・イグニッション電源
(自動車のキーをONに回したとき、エンジンがオンの状態になり、消費電力の大きなエアコンなどの電装品が使用可能)


IGN/D+ケーブルを常時電源またはACC電源に接続する場合、エンジンがオフの状態でも信号を読み取ってしまうため、メインバッテリーから電気を取られてしまい、バッテリーが上がる恐れがあります。
そのため、IG電源・イグニッション電源に接続することをお薦めいたします。
信号線を見つける方法
具体的にどのケーブルに接続すべきかにつきましては、テスターを使用して確認する必要があります。先ず、テスターの範囲をDC20~200に設定してください。
IG電源信号は基本的に以下の二つの位置から取得できます。
1. オルタネーター
2. ヒューズボックス
*シガーソケットの裏からも電源信号は取得できますが、一部の欧州車ではシガーソケットに常時電源が来ている場合があるので、基本的にシガーソケットの裏に接続することはお薦めいたしません。
1. オルタネーターから信号線を取得する場合

画像のように、オルタネーターからは3本のワイヤが出ています。
一部のオルタネーターにはD+/Lと表記されており、該当する場合は、このポートに接続してください。
■D+/Lの表記が無い場合
まず始めにエンジンをオフにし、テスターの負極をメインバッテリーの負極端子、またはシャーシに当て、テスターの正極を三本のワイヤに一本ずつ当てて測定します。12Vが検出されたワイヤは該当の信号線ではないため、除外してください。
次にエンジンをオンにし、先ほどと同様にテスターの負極をメインバッテリーの負極端子、またはシャーシに当て、テスターの正極を残り2本のワイヤに当てて一本ずつ測定します。12Vが検出されたワイヤが接続すべき信号線です。
2.ヒューズボックスから信号線を取得する場合

オルタネーターと同様に、テスターを使用して該当の信号線を発見します。
先ず始めにエンジンをオフにし、テスターの負極をメインバッテリーの負極端子、またはシャーシに当て、テスターの正極をヒューズ1つずつに当てていき測定します。12Vが検出されたヒューズを除外してください。
次にエンジンをオンにし、テスターの負極をメインバッテリーの負極端子、またはシャーシに当て、テスターの正極を残ったヒューズ1つずつに当てていき測定します。12Vが検出されたヒューズが接続すべき位置です。こちらのワイヤにIGN信号線を接続してください。
念のため、再検証を行うことをお勧めします。
エンジンを再度オフにし、こちらのワイヤから0Vが検出されると、正しい場所に接続されたことを意味します。
信号線が確定した後、MPPT内蔵走行充電器の場合は、付属のIGN信号線の裸線側と接続し、IGN線の緑のハウジング側は、走行充電器の任意のIGNポートと接続してください。
DC-DC走行充電器の場合、0.75-1.25SQの銅線を使用し、走行充電器のD+ポートに接続してください。
以上が信号線を見つける方法となります。
電源の種類に関する基礎知識や、ヒューズ電源の取り出し方など、以下の動画を参考にしてください。
■電源の種類と場所【エーモン】
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※動画元:エーモン工業株式会社
■ヒューズ電源の取り出し方【エーモン】
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※動画元:エーモン工業株式会社
■ITEM No 1547検電テスターの使い方 ヒューズ電源を使った電源の取り出し方【エーモン】
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※動画元:エーモン工業株式会社
■GlowShift | How To Splice Wires Using T-Tap Connectors For Tapping Electrical Wires
Googleで上記のキーワードを入力して検索してください。
※動画元:GlowShift
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