こんにちは！健康管理士で基礎体温アドバイザーの北沢真澄です。
　生理不順や更年期ではないか？と婦人科を受診すると、「ホルモンバランスが乱れていますね」などと、ピルや漢方薬での治療をすすめられるケースが多いですね。では具体的にはどんなバランスが崩れてしまっているのでしょうか？
　初経を迎えた思春期から更年期で閉経となるまでの生理がある女性は、本人の意思や認識とは関係なく、子孫を残すために約1か月に1回「排卵」します。
生理後、選ばれた「卵胞（卵子が入っている小さな袋）」がだんだん大きく育ち無事排卵できるように、卵胞ホルモン（エストロゲン）が分泌されます。
卵胞が大きくなるにつれエストロゲンはたくさん分泌されるようになり、優秀な遺伝子を持つ男性と出会えるようきれいになって、活発になって、受精のチャンスを作ります。
無事排卵ができ抜け殻となった卵胞は「黄体」というものに変化し、受精の有無にかかわらずもしも妊娠していたら？と、子宮内膜を厚くし妊娠を成立させるために「黄体ホルモン（プロゲステロン）」を分泌します。
黄体の寿命は約2週間。妊娠していなかった場合は、エストロゲンもプロゲステロンも分泌量がいっきに減って、リセットされます。つまり子宮内膜がはがれて生理が始まります。
　小さな卵の入った卵胞がしっかりと成長し無事排卵し、エストロゲンもプロゲステロンもちょうどよい感じで分泌されているのが、ホルモンバランスが整っている状態です。しかし「生理が来た！」というのは誰でもわかりますが、「排卵した！」というのがわかる人はなかなかいないですね。毎月婦人科を受診し確認するのも現実的ではないので、排卵があったことを自分で知るために基礎体温を測るわけです。
　「黄体ホルモン（プロゲステロン）」は、母のホルモンとも呼ばれますが、妊娠のための準備をいろいろします。もしも受精卵だったら？に備えて、少し身体に水分をため込み、引きこもってあまりであるかない内向的な気持ちにし、妊娠を手助けします。そして、少しだけ体温を上げます。生理周期のある女性は、グラフをつけていると、生理が始まったころから排卵までは低温期、排卵後は高温期となる2相性のグラフとなるので、体温が上がったあたりに排卵があったことを知ることができます。
グラフをつけても、ギザギザでよくわからないという方がいますが、もしかしたらそのギザギザにも意味があるかもしれません。ストレスが大きくて体温調節が上手くできないと、身体が悲鳴を上げているのかもしれませんね。生身の人間のカラダですから、教科書に載っているグラフのようにはいきません。3か月ほど続けてみると、低温期と高温期をくりかえす波が確認できるようになるでしょう。