偉大なるロシアの指揮者エフゲニー・スヴェトラーノフ(1928-2002)の没後10年を記念してリリースされる名演集です。モスクワ音楽院で学び、1955年からボリショイ劇場で指揮を始め、1962年に首席指揮者に任命されました。1965年からはロシア国立交響楽団の音楽監督に就任、2000年までその地位にあり、「グリンカ以降の全てのロシア、ソ連邦の交響曲を録音する」という野望に燃え(その悲願は残念ながら果たせませんでしたが)次々と名演を披露していきます。また頻繁に来日し、NHK交響楽団の秘められた底力を引き出したことも特筆すべき点でしょう。
ラフマニノフは、彼が最も愛した作曲家の一人であり、この第2番の交響曲もスヴェトラーノフらしい濃厚で熱い表現が漲っています。また、バーンスタインの「キャンディード」序曲は、スタジオ録音すら存在しない貴重なものであり、華麗かつ躍動感に満ちた演奏は、スヴェトラ・ファンは泣いて喜ぶことはもちろん、ファンならずとも心が躍る素晴しいものです。優れた音質も特筆すべき点でしょう。
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