現代スペインの管弦楽作品集。何世紀にもわたり西洋音楽が辿ってきた表現方法に加え、スペイン伝統音楽とラテンアメリカ音楽の融合作品や、ミニマリズム、民謡、抽象的な表現音楽などさまざまな作風が入り乱れる現代の音楽のサンプルとも言える6つの作品を収録。
ヴィラ=ロボスを思わせるむせかえるような弦の響きが魅力的な「踊りと弓」、郷愁に満ちた旋律が全体を覆うガルシアの詩による「アルツハイマー」、虫の羽音のような空虚な弦の音で終始する「アビサル」、いつ果てるとも知れぬ永続的な弦の動きの中に様々な事象を封じ込めた「螺旋」、ハバネラのリズムを効果的に用い、親しみやすい旋律に溢れた「インフルエンス」、アルバム中、最も神秘的で難解な内容を持つ「質問なし」。
これらをスペイン全土で100回以上のコンサートと行ってきた弦楽アンサンブル、カメラータ・ガラが演奏しています。今日の音楽シーンの縮図とも言える興味深いアルバムです。
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