1973年当時、豊かな自然に溢れたオークニー諸島に移住していたマックスウェル=デイヴィス(1934-)は、ジョージ・マッカイ・ブラウンの詩に触発された小さな作品を構想します。この地の風景と、圧倒的な海の存在感を描くべく書かれた「ブラック・ペンテコスト」というその曲ができた時、作曲家自身も、これが大きな交響曲になるとは思ってもいなかったと言います。そのほぼ3年後、4つの楽章を持つ「交響曲第1番」として完成したこの作品には、彼らしい魔術的雰囲気と、混沌とした風景がないまぜとなった創造性に満ちた音楽が溢れています。ディヴィス自身は「シベリウスの5番の和音で終わる」と説明していますが、その面影が聞き取れるでしょうか? 「ラスベガスのメイヴィス」は1995年、彼が自作を演奏するためにアメリカを訪れた時の印象を描いたもの。メイヴィスとは彼の名前をコンピューターに登録する際、この短縮形の方が都合が良かったからだそうです。
Collins Classics より移行盤
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