ロッシーニ(1792-1868)の素晴らしいウイットと創造性が、この序曲シリーズにくまなく発揮されています。これらの序曲の役割は、喜劇的な面と悲劇的な面の両方の要素を、色鮮やかなオーケストレーションで描き出し、これから始まる壮大な物語への道しるべと成すことにありますが、このベンダの演奏はそれらの要望を見事なまでにかなえていると言えるでしょう。ここでは5台のチェロ独奏部分を含む4つの楽章からなる、大規模な序曲である「ウィリアム・テル」、彼の作品の中でも最も人気を誇る「絹のはしご」序曲などの有名作から、オペラ自体もほとんど演奏されることのない「デメートリオ」や「シジスモンド」などの珍しい作品まで、ファンならずとも聞き逃せないものばかりを収録しています。
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