ガスパール・フリッツ(1716-1783)はスイスのヴァイオリニスト&作曲家です。ヴァイオリン教師の父のもとに生まれ、幼い頃からヴァイオリンを学び、数多くの優美な作品を書きました。彼の作品は、当時の英国における高名な音楽史家チャールズ・バーニーに高く評価されたため、イギリスで大評判となったことでも知られています。これらは後期イタリアのバロック・スタイルを継承しており(それは彼の師であるジョヴァンニ・バッティスタ・ソミスからの影響)、また初期のギャラント様式にも通じています。当時隆盛を誇っていた「マンハイム楽派」の音楽家たちの作品とも類似性を持つ、きわめて品の良い整った音楽は、確かにその時代を感じさせるものです。
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