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書道用紙の種類 |
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墨で書かれた和紙は色あせず年々墨色は輝き、長期に保存されます。
その種類は非常に種類が多く、区分けは困難です。
そこで、ここでは大まかに分けてみることにします。
書道用の紙は半紙、画仙紙、料紙に分けられ、それぞれ手漉きと機械漉きがあります。 |
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【半紙】 |
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室町時代より書道紙を半分に切って節約して用いたり練習用に使ったことから、半切紙の意味で使われていました。主に練習用に使われます。 |
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【画仙紙】 |
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中国で画用として使われていた紙が、日本に来て書に用いられて以来、書道用になりました。画箋紙、雅仙紙などと書かれていましたが、今では画仙紙が定着しました。
中国製の本画仙紙は墨の吸着がよく墨色がよくでますが筆をとれれて書きにくいところもあります。
日本製の和画仙紙は一般にニジミが少なく初心者に向いているかもしれません。 |
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【料紙】 |
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かな文字専用に使用される紙で、墨のニジミが少なく、細筆の流麗な線を表現するのに向いています。
色彩を施したり模様を加えたものも多く、金銀切箔装飾紙や下絵紙などもそのひとつです。 |
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紙の選び方 |
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寸法・性質・色合い・用途・値段などから選択します。
現実には誰かの推薦するものを使っていることが多いようですが、見本紙などを取り寄せ、自ら試すことをお勧めします。また、用途以外の紙でも面白い性質が見つかるかもしれません。
注意点として、 |
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1. |
極力出来立ての紙は使用しない。・・・漉きたての紙はパリパリ感があり墨色も落ち着きません。漉いてから数年経った紙は柔らかで書きやすく、発墨がよいです。 |
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2. |
乾燥湿気がほどよいこと。・・・湿気のある日は発墨が良くなく筆ののりもわるくなります。また冷暖房で乾燥した部屋では、墨色が敏感に反応しません。 |
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3. |
淡墨で試す。・・・淡い墨をおいてみると、おっとりと柔らかくニジムもの、不安定にむらになってニジムもの、はぜるようにニジムものなどがあり、使用目的によって決めます。 |
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紙の保管 |
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中国の遺跡から前漢代のものと思われる紙と推されるものが発掘され、日本では大宝2年(702年)の日付のある美濃、筑前、豊前で作られた戸籍に使われた紙が正倉院に残されています。保存状態がよければ紙がいかに長持ちするかが証明されているのです。
紙の劣化には、水、酸素そして光や熱が大きな働きをします。光、特に紫外線は繊維を傷め、熱(高温)は劣化を早め、紙を乾燥させて害を生じさせます。なるべく温度湿度変化の少ない場所に保管します。
注意点として
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1. |
湿気の少ない風通しの良い場所に段ボール箱などに入れて保管する。ただし、箱が湿気っているようではかえって悪い状態になります。 |
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2. |
購入日付札をつけて整理するとよいでしょう。 |
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3. |
長期間保管の時は虫食い予防に防虫剤を考慮します。定期的に箱の中にこもりがちな湿気を日陰で干して取り除くと良いでしょう。 |
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主な書道用紙の寸法 |
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