WOOL
ウール(羊毛)
天然の機能素材「ウール」
天然の機能素材ともいえる「ウール」は吸湿発散性に優れており、独特な繊維構造やクリンプ(縮れ)のはたらきにより保温性や耐久力も魅力の素材で、寝具の中わたとして最適です。高品質で有名な産地には、英国、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなどがあり、羊の種類も3000種以上あると言われ、それぞれの特徴を生かしてアパレル、インテリア、雑貨など様々な製品に利用され、私たちの暮らしになくてはならない素材です。
ウールの特長
高い吸湿・放湿性
ウールは天然繊維の中でも吸湿性が高く、じめじめした夏も1年中サラッとした快適な使い心地で、天然のエアコン繊維ともいわれています。
弾力性・かさ高・保温性
ウール特有の繊維構造「クリンプ(縮れ)」が、たくさんの空気を取り込み、ふかふかな寝心地、快適な体勢維持、保温性を高めます。
寝床内温度コントロール
吸湿性の高いウールは湿気を吸うと温かくなるという、吸湿発熱性にも優れています。また、断熱性もあるので外気温の影響を受けにくく、いつでも快適な寝心地です。
高い防臭性
ウールは雑菌が付着しにくく、臭い自体を繊維内にとどめておく性質があるので、汗や体臭などによって臭いにくいという特性があります。
難燃性
繊維内の水分が多く、非常に燃えにくい性質を持っています。この性質を活かした難燃製品が多く開発されています。
丸三綿業のウール加工技術
丸三綿業のウールわたは、独自の技術と設備でウール繊維を洗浄・防縮(Non-Chlo17)加工し、ウール専用の設備で繊維をタテ・ヨコに重ねたCROSS FORMING加工・STEAM & DRY 995加工によって仕上げられています。
※製品によって加工は異なります。
NON-Chlo17
エコスケールオフ加工
塩素を使用せずに、獣毛繊維のスケールを除去する加工技術です。
ウールは優れた性質を数多く持っていますが、縮んでしまったり、フェルト化してしまったりする弱点があります。これはウール繊維の表地を覆っているスケールという部分が、絡まりあい固まってしまうためです。このスケールが絡まらないようにする防縮加工とよばれる加工技術を施す必要があります。通常の防縮加工は塩素系の薬剤でスケールを溶かしたり、樹脂でウール表地をコーティングするような方法が一般的です。丸三綿業の防縮加工は、非塩素系のノンホルマリン薬剤を使用し、人や環境にも、もちろんウール繊維にもやさしいエコな加工技術となっています。さらにNON-Chlo17を施すと、ふとん生地からのわたの吹き出しも抑制できます。
CROSS FORMING
クロス成形加工
CROSS FORMING(クロス成形加工)は丸三綿業の独自の加工技術です。ウールを布団わたに仕上げるためには、カードという機械設備でウールの繊維を極薄に梳き、引きそろえる工程が必要です。丸三綿業では布団を長く使用していただけるよう、わたにひと手間加えています。ウール専用のカードを使用し、繊維を極力切断しないよう、ゆっくりと優しく製綿していきます。さらに、2台のカードから出たウールわたをタテ・ヨコに重ね合わせ、非常にふっくらとしたわたに仕上げています。
STEAM & DRY 995
スチーム&ドライ加工
冬は暖かく、夏は涼しいというウールの特長はクリンプ(ちぢれ)によるものだといわれています。ちぢれた繊維が複雑に絡みあい、空気をたくさん含むことで優れた断熱性を発揮します。カードを通って製綿されたウールはクリンプが引き延ばされ、伸びきった状態になっています。このままではウールの特長である弾力性が損なわれ、本来の性能を発揮することができません。そこで、ウールわたにスチ―ムを当て、急速に熱乾燥するSTEAM & DRY 995という工程が重要になります。スチーム&ドライ加工を施したウールわたはクリンプを取り戻し、ふっくらとした弾力を持ち、ヘタリも軽減します。
|