木櫛
わが国に於ける木櫛の歴史は奈良時代の日本最古の歌集である「万葉集」に遡ります。
木そのものの持つ美しさ、緻密さ、強さ、脆さは熟練の職人技に依って更に磨かれ櫛として最高の機能を発揮します。手にしっとりと馴染み、大切な髪、デリケートな地肌に優しく滑らかなとき心地で静電気もおきにくいものです。
木櫛の材料である「カステロ」は、柘植と同様に硬くて丈夫な特性のため、古来より「木管楽器・パイプや工芸品の材料とされてきました。日本では印鑑などにも利用されております。
科学の発達した今日でもなおその使い心地の良さは他の追随を許さない天然素材です。
本品は、木櫛の長所をより際立たせると共に、木櫛の最も嫌う水気と乾燥を防ぐ為に本椿油に浸し、最良の状態に仕上げてあります。
ご使用にあたって
濡れたまま長時間放置されると乾燥時に反りやねじれを生じる事があります。万一濡れた場合は直ちに乾いた布や紙で水分をよく拭きとって下さい。
歯元などの汚れは歯ブラシ等で取り除いてご使用下さい。
木櫛は大変堅い木材のため、硬い床などに落とすと、角度と当たる部分によって、割れることがありますので、ご注意願います。
原木産地について
あかね櫛=南米産
本つげ櫛=東南アジア産
薩摩つげ櫛=日本・鹿児島県産