Q 心臓ペースメーカーを入れてるのですが、使用しても大丈夫でしょうか?
(心臓ペースメーカーは、心筋に電気刺激を与えることで必要な心収縮を発生させる医療機器)
A 相互の影響はなく、ご使用いただけます。
Q 植込み型除細動器(ICD)を入れていますが、使用しても大丈夫でしょうか?
(植込み型除細動器は、不整脈の発作が出た場合に反応して、電気ショックを発生させて不整脈を抑える装置)
A 相互の影響はなく、ご使用いただけます。(ICDが作動していない場合)
Q パルスオキシメータとはどのようなものですか?
A 皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための医療機器です。本器では、灌流指標も測定します。
酸素飽和度は、心臓から全身に運ばれる血液(動脈血)の中を流れている赤血球に含まれるヘモグロビンの何%に酸素が結合しているかを測定し、%で表示します。
Q どのような原理で測定しているのですか?
A 酸素と結合した酸化ヘモグロビン(HbO2)は赤外光(波長940nm) をよく吸収し、酸素を失った還元ヘモグロビン(Hb)は赤色光(波長660nm)をよく吸収するという特性の違いを利用して、2つのヘモグロビンの比率を求めて酸素飽和度を測定しています。
Q SpO2の正常値はいくらでしょうか?
A 安静時での健常者のSpO2値は96%〜99%の範囲にあると言われています。90%を切ると呼吸不全と定義されます。しかし、SpO2値は呼吸の仕方、姿勢、動作のその時の状況などで変化します。極端な例では酸素の薄い何千メーターの高所ではSpO2が75%などに低下し、深呼吸をすると90%以上に回復するという例もあります。
Q 小児は測定できますか?
A 実際に測定できるかどうかは、指の太さが十分にあるかどうかが重要となります。成長段階のお子様は指の太さも個人差が大きく、どの年齢なら計れるということが言えません。充分な太さ(爪基部で1cmほど)がある指を選んで、測定してください。
Q 測定時の手の位置はどの位置がよいですか?
A できるだけ心臓と同じ高さに置いて測定してください。心臓より高すぎても低すぎても誤差の原因になります。
Q 測定値の他に縦棒が上下しますが、これは何ですか?
A 脈波レベルメータです。脈波の強さに応じて、表示点が上下に伸び縮みします。脈拍のリズムが視覚的に捉えられるとともに、レベルメーターの変動量で脈波の信号の強さが把握できます。
Q 灌流指標のPI値の正常値はいくらでしょうか?
A PIには正常値という概念がありませんが、指では、おおよそ2〜10%程度で、循環血液量や末梢循環の状態で大きく変動します。冷えや圧迫などで血液のめぐりが悪い場合は、PI値とともにSpO2も低い値を示すことになります。PI値は1%以上が望ましい値とされていますので、1%以下の時のデータは使用しないでください。
Q 脈拍数の正常値はいくらでしょうか?
A 成人の脈拍数の正常値は1分間に60〜90回程度ですが、個人差が大きく、年齢や体温、動いたあとなどの活動内容によっても、容易に数値が上下します。お年寄り(65歳以上)の場合は、脈は少し遅めになり、1分間に50〜70回ぐらいが普通とされています。