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● 雄町(おまち)は、1856年ころに農家・岸本甚造翁が備前国上道郡雄町村(現在の岡山市内)で見つけたものを選抜育成した、酒造りに大切な心白と言われるデンプン質からなる米の中心部分が大きい、現在では高級酒米として知られているお米です。雄町は人工交配されていない品種のお米で、「山田錦」や「五百万石」と言った優良酒米の祖先でもありますが、籾が大きく丈も160cm以上に成長するため風で倒伏しやすく、農家にとっては栽培しにくいお米であり、温暖な気候で風水害が少なく水資源にも恵まれた岡山で約9割が収穫されている、岡山の誇る酒米と言えます。 |
●さらに雄町は、柔らかいお米のため吸水が早く洗米・浸漬(蒸す前のお米を目標の吸水率にするため水に浸すこと)が難しく、また醗酵時のモロミ管理においても特に後半の管理が難しくなるなど、総じて酒造りには難しいお米です。しかし、この栽培も酒造りも難しいとされる雄町で醸したお酒は、特有の「まろやか」「ふくよか」「幅のある」といった特徴的な旨みが引き出されると言われ、日本酒愛飲家にも広く支持される味わいと言われています。菊池酒造でも岡山県の酒蔵として、この岡山の誇る雄町米のよさを消費者の方にお楽しみ頂けるように雄町による酒造りを10年以上前から開始致しました。 ※岡山県穀物改良協会のパンフレットを参考にさせて頂きました。
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雄町は高級酒米(酒米の中でもかなり高価な部類)であり収穫量も相対的に少ないため、全国の酒蔵で使用されているものの比較的純米大吟醸・純米吟醸といった高級酒のラインナップが多いように思われます。しかし雄町の本場である岡山の酒蔵として、雄町のお酒を醸すうえで、まずは比較的手軽に楽しめる、晩酌用に向いた料理との相性の良い旨みのある飲み飽きしないお酒を目指しました。すなわち「燦然 特別純米 雄町」は、お酒自体が過度な主張をするのではなく、いつの間にか御猪口やグラスがすいすい進むような、お料理を引きたてつつお酒自体も素朴に美味しい、そんなごく自然な形で晩酌を楽しめる、やさしい旨みを備えたお酒を目指し醸されています。 |

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● 上述のように雄町は吸水が他の米に比べとても速く、洗米・浸漬時間を大変短くしないと水分を吸いすぎてしまい、良い蒸し米が出来上がりません。そこで、洗米は純米吟醸クラスと同じように丁寧かつ手際よく行い、洗米・浸漬時間とともに計測しながら吸水歩合が目標値となるよう調整しています。
●酒造りの過程でお米の違いを正に肌で実感するのが、こうじ造りの場です。こうじ造りの各段階において、お米に直接手を触れる機会がありますが、雄町は一般米に比べ格段に弾力性に富んでいるように思います。この弾力性に富んでいることが、こうじ菌がお米の中心部にグングン菌糸を喰い込ませていく"はぜ込み"の良いこうじが出来上がることにつながり、さらにそれが雄町らしい旨みのある味わいに繋がっていくのでは、と考えております。
●雄町を用いたお酒造りは、仕込みの最終段階にあたるモロミ後半における管理が難しく、得てして後口がもたついたやや甘い酒になりがちです。 これを防ぐため、モロミの酵母がヘタらないようにモロミの温度チェックを一定の間隔毎に欠かさず行い、蔵内温度やモロミ温度に応じて冷却や保温といった厳格な温度管理を行っています。 |
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