「日本みつばちのハチミツ」は、なぜこんなにも値段が高いのか調べてみました。
結論からいうと、「希少だから」です。
現在、日本ではハチミツ消費量の約93%を輸入に頼っており、そのうち約80%が中国産でです。
国内産約7%のほとんどは西洋みつばちで生産されています。採蜜量が多く家畜化されていて飼育しやすいのが理由といわれています。(出典:2009年財務省通関統計、日蜂協調査より)
対して、日本みつばちのシェアは1%にも満たないというのが現状です。
振動、騒音など環境の変化によって飛散しやすく、1群あたりの生産量も低いとされており、「業」としては向かないのが主な理由のようです。
■セイヨウミツバチ
セイヨウミツバチはもともとヨーロッパからアフリカ、中近東にかけて分布していた種類を人類が養蜂に利用するために家畜化したものです。
日本には明治時代になって養蜂のため移入され、今では九州から北海道まで広く飼われています。
日本中で飼われているセイヨウミツバチは主にイタリアン種という品種で腹部が黄色い色をしているのが特徴です。
■ニホンミツバチ
ニホンミツバチはもともと日本列島に住んでいたミツバチです。
セイヨウミツバチが移入される前、江戸時代には紀州藩でニホンミツバチを使った養蜂がさかんに行われていたといいます。
ハチミツの採取量がセイヨウミツバチには及ばなかったこと、逃亡という性質があるなどのためその飼育はだんだん見られなくなり、近年は山間部で細々と続けられてきました。
山間部の過疎化と山の植林によって自然に生息するニホンミツバチの減少が見られ、種としての存続が懸念されたこともあります。
ニホンミツバチは、環境条件が悪化すると、今まで住んでいた場所を離れ新しい場所に住みかを替えること(逃亡)が知られています。
夏、巣が高温になる、貯蜜量が少なくなる、巣虫が発生する、スズメバチの襲撃を受ける、巣が破壊されるなどが逃亡の原因になります。 |