タンザナイト（ゾイサイト）

タンザナイト（ゾイサイト）とは

＜キリマンジャロにかかる、夕暮れの夜空の色＞と喩えられた「タンザナイト」は、アメリカの宝石会社によって、産出地を由来とする名称が与えられた宝石です。

本来、「タンザナイト」は、「ゾイサイト」という宝石の中でも、青色を帯びている色相を持つ宝石を指していました。しかし現在、タンザナイトの名称が世界的に定着したため、ゾイサイトの豊富な彩りのすべてを「ファンシーカラータンザナイト」と呼んでいます。

1960年代、現在でも主産地となっているタンザニアで、タンザナイトは発見されました。宝石が持つ、鮮やかな輝きが市場の注目を集め、一躍脚光を浴びました。
青色のゾイサイトが産出した当初は、加熱処理を行わない状態でも、美しいタンザナイトとなる原石が得られましたが、現在は100％に近い比率で加熱処理がなされており、非加熱の宝石を捜すことは困難です。

タンザナイトは多色性という特徴を持っており、見る角度によって青色や紫色が強くなる宝石で、正面から見て青色が強く、斜めから見て紫色を帯びる宝石が人気の高い彩りです。

タンザナイトの「青」と「紫」の調和は夕暮れから夜空に変わる瞬間を表現すると言われる程に微妙なものです。魅力的な彩りに煌くタンザナイトを見つけることができれば、幸せな気分になれるでしょう。

タンザナイト（ゆう簾石）Ca₂Al₃(SiO₄)₃(OH)

・斜方晶系 ・モース硬度；6-7 ・光沢；ガラス光沢
・屈折率；1.691-1.700 ・比重；3.35
・産地；タンザニア 他

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