◆全句集

寒木となりきるひかり枝にあり

石田波郷を師系とし、波郷の唱えた韻文精神を生涯をかけてつらぬいた綾部仁喜の全句集。「や、かな、けり」の切れ字への信頼は揺るぎないものがあり、饒舌を排し、もの言わぬ俳句をめざしつつ、作品は深い余情を宿す。補遺として句集未収録の「鶴」投句時代の作品を収録。

既刊四句集に「俳句日記」「『沈黙』以後」「補遺『鶴』投句時代」を加え、2443句のほか、解題、年譜、初句索引、季語索引を収録。

あとがき：藤本美和子


◆収録内容
第一句集　『山王』
第二句集　『樸簡』
第三句集　『寒木』
第四句集　『沈黙』
「俳句日記」
『沈黙』以後
「補遺『鶴』投句時代」