宮崎駿初監督作品「未来少年コナン」8話 逃亡より抜粋したイラストを「ヒカリキリエ」ミラーに
ラナを助けるためにバラクーダ号へと向かったコナンはラナを取り戻せるか?というハラハラのまさに前半のクライマックス。レプカが放った砲弾により、ラナとコナンは海底へ。コナンの腕につけられた拘束具が海底で艇の残骸に引っかかり、海底から浮上できなくなってしまいます。
コナン、ラナを際立たせる3層構造の「ヒカリキリエ」ミラー
作中では水中の場面でしたが、「ヒカリキリエ」ミラーでは、その背景を切り絵らしくパターンとしてアレンジ。また、背景のイメージを踏襲するために色を配置し、ミラーと重ねてゆく事で、未来少年コナンの世界感を「ヒカリキリエ」ミラーにすることができました。
「ヒカリキリエ」は薄い真鍮素材を切り絵風にカットする商品ですが、この作品では、水中を切り絵風にアレンジしました。切り絵風のレイヤー、ミラーの間に背景をイメージした特殊フィルムをはさみいれる3層構造になっています。
「未来少年コナン」は、1978年に制作されたアニメーションシリーズ。最終戦争を経た世界を舞台に、孤島におじいと2人で暮らしていた少年・コナンと、島に流れ着いた少女・ラナの出会いと冒険を描いた物語です。
8話をモチーフにした、ヒカリキリエ ミラー「未来少年コナン」8話 逃亡より をお部屋に飾ってみるのはいかがでしょうか?
インテリアにアクセントを加えるA5サイズのアートミラー。
アクリルの枠を含めた全体のサイズは、高さ約19cm・幅約25cmとおおよそB5横置きのサイズとなっています。
製品には壁掛け用のフック付ネジと紐も付属しており、スタンドまたは壁掛けと、お部屋に合ったお好みの飾り方をお選びいただけます。
微細エッチング加工と透明感のある異素材との融合。金属の切り絵「ヒカリキリエ」について
金属のキリエ(切り絵)重厚感から透明感へ
興栄工業株式会社は昭和28年創業の、東京都北区にある小さな工場です。創業以来、メッキや金属加工を中心とした喫煙具の製造を行ってまいりました。特にアメリカ製のライターへの加工は弊社の最も得意とするところです。世界的にも有名なライターですが、おおよその幅が40mm、高さは60mmほどの、手の平に収まる真鍮製のライターです。
私たちはこれを一つのキャンバスであると考え、ある時は銀メッキを100ミクロンも厚くつけて重厚感を、またある時はポップなキャラクターで楽しみを提供できるようにと、今まで様々な加工技術を駆使しながら、末永くお使い頂ける製品を作るよう情熱を傾けております。
そのような弊社の金属加工技術を用い、まったく別の製品を作る事ができないかと考え、ありとあらゆる加工を見直しました。色々な金属加工、技法があります。例えば金メッキ一つとっても、弊社の金メッキは純金を使用した金色をメッキする事ができます。
そして、職人が一つ一つ手仕事で磨いた素材の表面は、ミラー仕上げと呼ばれるほどピカピカと輝く製品になります。そのような重厚感のある製品も良いのですが、その重厚感の反対側の製品はできないものか?透明感のある製品を作れないものか?と考えました。
そして幸いにも数々の版元様にご協力いただき、また異素材であるアクリルや鏡などを組み合わせ、独特な雰囲気を持った金属加工品を作る事ができました。
切り絵とは
切り絵とは、紙を切り抜いて人・動物などを表した表現手法。この繊細な伝統工芸は、凝ったデザインや図案を切り取り、重ねた背景とのコントラストによって表現されます。鋏やカッターナイフを使って細部まで丁寧に仕上げられた切り絵は、美しさと繊細さを同時に兼ね備えた芸術作品となっています。
主題は人や動物に加え、花などの植物から風景までとさまざまであり、伝統的な日本文化を象徴するものとして広く愛されています。切り絵は、日本の美しい技術と芸術的な創造力を称える一環として、世界中で高く評価されています。
切り絵の歴史
切り絵は古代から存在しており、その歴史は世界中の様々な文化の中で発展してきました。中でも中国や日本では、切り絵は装飾や宗教的な儀式にも利用され、日本では平安時代の貴族の間でも高い人気となっていました。
切り絵は手作りの作品であり、紙を使って精巧なデザインを作り出すことが特徴です。現代では切り絵は芸術として認識され、展示会やコンテストも数多く行われています。また切り絵は子供たちにも人気があり、創造性と集中力を育む手段としても活用されています。このように切り絵の美しいデザインと歴史的な背景は、今でも多くの人々を魅了しています。
新しい切り絵 微細エッチング加工「ヒカリキリエ」
そのような背景がある中、私たちは自社の金属加工技術を用いて、新しい切り絵「ヒカリキリエ」を作りました。
繊細に描かれた原画は、そのイメージを崩すことなく新しい形へと生まれ変わり、アクリルや鏡などの異素材と組み合わされ、ヒカリキリエは透明感のある不思議な仕上がりとなりました。
透明感のある異素材との融合? パブミラーから転じて…「ヒカリキリエ」の誕生
当初は重厚感のあるパブミラーの製品開発を進めておりましたが、もう少し繊細さや透明感のあるものが作りたいという欲求が湧いてきました。パブミラーは額装された鏡が製品の主体ですが、ヒカリキリエは、エッチングにより背景を切り取った切り絵としての繊細さと、鏡やアクリルのフレームが作る開放的な透明感がイメージできることをブランドコンセプトとしています。
私たちはパブミラーの良さは残しつつ、また異なるイメージが湧くものを開発したいと考え始めました。そのために使った加工技術が、真鍮やステンレスへのエッチング加工の経験でした。
パブミラーとは
パブミラーとは、パブやレストランなどの飲食店内でよく見かけられ、多くは広告や宣伝などの目的に使われる鏡です。壁に飾られたり、またカウンターの片隅にさりげなく置かれたのを見かけたこともあるかもしれません。
パブミラーの役割は主にお酒などの広告宣伝がメインで、それらの商品をPRしつつ、店内の雰囲気をお洒落に彩り、その空間をより一層楽しむための一部として、広く利用されている商品です。
ヒカリキリエの技法:真鍮エッチング加工
真鍮は、美しい外観と優れた耐久性を持つ金属として知られています。エッチング加工は、真鍮の表面にデザインや模様を表現するために用いられる効果的な技術です。
真鍮へのエッチング加工にはいくつかの手法がありますが、最も一般的な方法は酸(塩酸や硝酸液)によるエッチングです。エッチングとは、金属を溶かして模様を表現する技法です。
真鍮の表面にデザインに応じたマスキングを施し、溶かしたい部分と溶かしたくない部分に分け、その後エッチング用の液に浸漬させると、溶かしたい部分のみが溶ける=真鍮の表面にデザインや模様の形の凹凸が生まれる…となります。