十六代目儀右エ門の薪は100%富津産の天然の樹木。昔から煮炊きに使用した馴染み深い広葉樹「マテバシイ」を選んでいます。
店主が1つ1つ薪割り機を使用してストーブで使用しやすい大きさにカット。キャンプ・BBQ・焚き火・薪ストーブ・暖炉など、使い方はさまざま。
建築廃材ではないので防腐剤、接着剤、釘などは一切入っておりません。
薪にする工程の記録管理など、安全基準を守りながら、安心できる品の提供に努めている薪をぜひお試しください。
十六代目儀右エ門からお送りする薪は「マテバシイ」(学名[Lithocarpus edulis])です。
マテバシイはブナ科の広葉樹で、主に国内の主に関東以南の地域に生育しており、沖縄などにも分布しています。
強度は硬く、気乾比重は0.61と薪の材料に最適です。
マテバシイ以外の呼び方は地方によって違い、トウジイ、マテガシ、アオジイ、サツマジイ、マタジイ、マテジイ、マテバガシ、クダン、クラニキ、クラルギなどです。我々が住んでいる地域は「トウジイ」が一番近く「とうじん木」と呼んで昔から親しんでいます。
富津市内では、昭和中頃までは、煮炊きする竈や風呂を沸かす燃料は薪でしたので、とうじん木は部落で植林していました。また、家や畑の周りに防風垣として利用する家も多かったです。最近は煮炊きに活用しなくなったり、台風の暴風の方が強くなり防風垣がなぎ倒されたりで、大きくなった樹や倒木の処分に困ることもあります。
マテバシイは樹高が15mほどの高さになる硬質の広葉樹です。その名前の由来は九州で使われていたヤリガンナに「マテバ」と言うものがあり、そのヤリガンナの尖った先端部分とマテバシイの葉の形が似ていた事からついたと言う説と、マテバシイはシイの木などと比べるとやや樹高が低かった事から「もう少し待てば(マテバ)シイの木になるのではないか?」という期待からこの名がついたという説があります。
乾燥についてはマテバシイは反りやねじれを生じやすい木材である為、やや難しい樹種です。しかし、加工性の高い木材だとされており、ノコギリなどによる切削加工もカンナによる仕上げも比較的、容易に行う事ができます。強度に関してはマテバシイは硬さのある木材として有名な材なので、硬さの必要な用途にも十分耐えうる性能を持っています。
※参考サイト:木材博物館