Puligny Montrachet ピュリニー・モンラッシェ
世界最高の白ワイン「モンラッシェ」を産する卓越した銘醸村
隣村のムルソー、シャサーニュ・モンラッシェと並び、ブルゴーニュの3大白ワイン産地に数えられるのがこのピュリニー・モンラッシェです。
収穫量のうち、99%以上が白ワインという、真に白ワインのためにあるような村。
1094年、教会からクリュニー修道院へ寄進されたピュリニアキュスが、文献に表れる最初のピュリニー・モンラッシェだと考えられています。
現在では白ワインの産地として名高い同村ですが、1685年の記録によればピノ・ノワールが栽培され、色の淡い赤ワインが「クレーレ」呼ばれ生産されていたそうです。
白ワインの評価が確立したのは19世紀になってからのこと。斜面上部で産出する白ワインはなんと「クレーレ」の3倍の価格で取引されていたそうです。
モンラッシェ=禿山のもたらす強いミネラル
ピュリニーの栽培区域は南北にわずか1.5kmとコート・ドールの村々の中ではかなり狭い方であるのに対して、その標高は230〜380メートルと大きな高低差があります。
斜面を形成しているラッシェ山は石灰岩の層が非常に硬く、潅木や雑草しか生えません。
このために、ラッシェ山=はげ山という名前になったと言われています。この南北に延びるラッシェ山のうち、シャサーニュ側の4分の1がグラン・クリュ、ムルソー側の4分の3がプルミエ・クリュとなっています。
斜面はほぼ全域で東向き、上部に行くほど石灰質が強くなっていきます。
この石灰質がピュリニーの大切なミネラルの源となっているのです。
最も世界で優れたシャルドネの産地
ピュリニーの白はシャルドネの特徴を素直に映し出すと言われています。
若いうちは少しグリーンがかった淡いイエローの色調、レモングラス、シダ、スパイス、わずかにハチミツなどが香ります。
これが熟成を経ることで、琥珀がかった黄金色に変化し、炒ったアーモンド、トーストや果実のコンポートなどのブーケが姿を現します。
その複雑さは正に白ワインの正統的な王様、と言えるでしょう。
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