Meursault ムルソー
ブルゴーニュの基礎を築いたシトー派の出発点
グラン・クリュ街道を北から南に車で走り、最初に現れる白ワインの産地がこのムルソー村です。
ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェと並び、3つ合わせてブルゴーニュの「コート・デ・ブラン」と表現されることもあるほど有名な銘醸。
1098年の古い文献ではじめてその名前が登場し、ブルゴーニュ大公ウード1世が設立されたばかりのシトー派修道院に寄進したことが分かっています。
コート・ドール全域で現在のテロワールの基礎を築いたシトー派ですが、彼らの出発点がここムルソーであったのです。
近世以降、ムルソーは赤の生産でブルゴーニュの評価が高まる中、当時から白の生産地として名声を得ていました。
豊潤さとミネラルの共存、世界的に愛されるリッチな質感の白
ムルソーはグラン・クリュこそないものの、非常に優れたプルミエ・クリュを幾つも擁する村。斜面頂上部は石灰岩が硬すぎてブドウが栽培できないため、プルミエ・クリュは主に標高240〜265メートルに位置しています。
さらに斜面下部は水はけの良い粘土砂利質の土壌。
ムルソーの白は炒ったアーモンドやバターのアロマが特徴的。
全体的な傾向としては、豊潤、リッチなスタイルのものが多いですが、優れたムルソーはこれにしっかりとミネラルが加わります。
最上級のものは、あのモンラッシェにも決して引けはとらない、とまで言われる仕上がりとなります。
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