Nuits Saint Georges ニュイ・サン・ジョルジュ
有名ネゴシアンも集うコート・ド・ニュイ最大の町
ニュイ・サン・ジョルジュはその人口も5,500人とニュイの他村に比較して、かなり規模が大きく、最大の町。
フェヴレやボワセなどの老舗や大手のネゴシアンが本社を構え、ボーヌに次ぐブルゴーニュワインの経済的中心地でもあります。
その一方で非常に評価の高い赤ワインを産することでも、もちろん有名です。
ニュイ・サン・ジョルジュのアペラシオンはニュイ・サン・ジョルジュ町とその南のプレモー・プリセ村の2村が栽培地域に指定され、南北に5キロメートルに及びます。
そのため、南北でそのタイプが異なるのが特徴です。
ヴォーヌ・ロマネに接する北側は斜面は東からやや北向きで、斜面の上部のため、表土が薄くなっています。
一方、南部の斜面は南東向きで、粘土石灰質の混じった泥灰質が北部に比べて多くなっています。
このあたりのテロワールの違いがワインに与える影響を想像しながら飲むのもこのニュイの楽しいのひとつです。
グラン・クリュ相当のポテンシャルを持つプルミエが多数存在
村にはグラン・クリュこそありませんが、19世紀には現在プルミエ・クリュの「レ・サン・ジョルジュ」が当時のグラン・クリュ相当の格付けに指定されており、現在、グラン・クリュへの昇格活動も行われています。
そのほかにもヴォークランやカイユなど非常に評価の高いプルミエ・クリュがいくつかあるのが特徴です。
また、マイナーではありますが、村の生産量の2%ほどの白ワインも生産されており、これも愛好家には人気の高い名品です。
コート・ド・ニュイの男性的なワインの代表格
できあがるワインは比較的濃い色調で、チェリー、ストロベリー、など赤系果実の香りが主体。最上のものでは、若いうちは量も多く、険しい印象のタンニンですが、熟成とともに丸みを帯び、上品で官能的なワインに変化します。
北部のワインは果実味が強くヴォーヌ・ロマネにタイプが近いもの、南部のワインはより男性的で肉厚で骨格のしっかりした印象です。
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