ミシェル・フルディナはシャンパーニュ南部の産地コート・デ・バール地区の中心地で5つの谷が交わる交差点、セル・シュール・ウルス村に本拠を構える家族経営のシャンパーニュ・メゾンです。
コート・デ・バール地区はブルゴーニュのシャブリ地方に近く、それに似たキンメリジャン土壌からミネラル感豊かなシャンパンが生まれます。他のシャンパーニュ地方のチョーク質土壌とは異なります。
近年はセドリック・ブシャールやヴェット・エ・ソルベ、ジャック・ラセーニュなど高額で取引されるレコルタン・マニピュランもこの地区から生まれており、その品質はコート・デ・ブランやモンターニュ・ド・ランスなどの地域に決して劣らず、注目度の高い地域です。
前当主であるミシェルとマリー・ノエルのフルディナ夫妻が1976年に両親から畑を引き継いだことをきっかけにシャンパン造りをスタートさせました。
その後9ヘクタールまで自社畑を拡張。栽培から瓶詰めまで全てを一貫して行うレコルタン・マニピュランです。
現当主は、ミッシェルの甥っ子にあたるマチュー・ベルー氏。15歳のころから先代のミシェルのもとで修業し、ミッシェルの情熱、ノウハウを受け継ぎ、2012年に先代の引退に伴い、当主を務めることとなりました。
世代交代をして後、イメージと共にラベルも一新。オーガニック認証は取得していませんが、栽培だけでなくワイン生産の工程全てにおいては極力、自然環境へ配慮したアプローチを行っています。
その証左としてフランス最高レベルの環境認証であるHVE認証(Haute Valeur Environnementale)を取得。ブドウの栽培から瓶詰めまで、地球環境にやさしい適切なアプローチを採用することを選択した農業従事者であることを示します。
そのポリシーの表現として王冠やキャップセルにはかわいいテントウムシがデザインされています。
同時に「 環境に配慮した自然な農業 」 をテーマとするフランスの団体テラ・ヴィティス(Terra Vitis)にも加盟しており、裏ラベルにはそのマークが印字されています。
ドメーヌでは古代品種も含む幅広い品種を栽培しているのも特徴。
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの代表的な3品種の他、
■ピノ・ブラン
白い花や洋梨や柑橘類、エキゾチックフルーツの香り、
丸みのある果実味に、シャープな酸味が特徴。
特にコート・デ・バールには優れたものが多く、注目すべき品種。
■アルバンヌ
アロマティックでフルーツ香よりも、花の香、そして、さわやかなミント、ハーブのなどの香り豊潤な味わい。
■プティ・メリエ
果実味が豊かで、オレンジ、グレープフルーツなど柑橘のアロマ、フレッシュな生のアーモンドの香り。豊かなアロマ。
などを栽培。
これらを積極的に用いたキュヴェは他のシャンパーニュとは一味違ったオリジナリティ溢れる複雑な味わいを楽しめます。
醸造ではキュヴェによって、ステンレスタンクを用いた発酵・熟成と樽を用いた発酵・熟成を使い分けています。さらにマロラクティック発酵についてもキュヴェによって行う場合と行わない場合があり、造りたいワインのイメージに合わせた繊細なコントロールを行っています。
デカンター、ギド・アシェットなどでも評価され、また国内外のコンクールにも積極的に参加して、多くの高い評価を得ています。