アルノー・エ・ソフィ・シリュグ・ノエラ Arnaud et sophie Sirugue-Noellat |
シリュグ家の夫アルノーとノエラ家の妻ソフィにより生まれ変わったヴォーヌの名門

グラン・エシェゾーを筆頭に素晴らしい畑を所有するヴォーヌ・ロマネの名門
1960年創業の非常に小規模なワイン生産者。
化学薬品を使用しない害虫対策など人為的で化学的な介入を厳しく制限することで、地球環境に配慮した高品質ワインを生み出す為の真摯な取り組みが随所に見られます。
ロベール・シリュグは、プティ・モンやグラン・エシェゾーなど、ヴォーヌ・ロマネの壮麗なポートフォリオを誇る名門。
その背景には、ヴォーヌ・ロマネの農家の入り組んだ縁戚関係があります。
シリュグ家はまず、ジャイエ家の流れを組んでいます。アンリ・ジャイエの父ユージン・ルイ・ジャイエの長兄ジャン・フランソワ・ジャイエの娘が、シリュグ家に嫁ぎました。
シリュグ家はまた、ヴォーヌ・ロマネのジェルベ家ともつながっており、1947年にドメーヌ・フランソワ・ジェルベを設立したフランソワは、ロベール・シリュグの姉妹スザンヌと結婚しました。
夫妻から生まれたマリー・アンドレとシャンタル姉妹は、ドメーヌ・フランソワ・ジェルベを継承。
マリー・アンドレはフィサンのドゥニ・ベルトーと結婚し、生まれた1人娘がアメリー・ベルトー(現ベルトー・ジェルベ当主)です。
新世代アルノーとソフィによって生まれ変わった名門
名門「ドメーヌロベール・シリュグ」を引き継いだ1986年生まれのアルノー・シリュグと、「ドメーヌミシェル・ノエラ」の娘ソフィー。
伝統ある二つの家系を受け継いだこの夫婦が2016年産からリリースを始めたのが、アルノー&ソフィー・シリュグ・ノエラです。
祖父や父ジャン・ルイの時代、ロベール・シリュグのワインは力強くクラシカルで、熟成に長い時間を要しました。
しかし温暖化や市場の変化に応えるべく、アルノーが参画してアプローチを一新。
抽出は穏やかに、ルモンタージュを主体にし、全房発酵も積極的に採用。
新樽比率は抑え、SO2も最小限にとどめる。
こうして生まれるワインは、若いうちからシルキーで透明感にあふれるエレガンスを湛えるスタイルへと進化しました。
ASになってからその変化は顕著です。
その変化を決定づけたのが、新醸造所の完成です。
2023年から一部設備を稼働させ、2024年からは全面的に新施設での仕込みが開始されました。
県道974号線東側に建てられたこの新セラーは、広大な敷地にモダンな外装。
内部は熟成庫と醸造所に大きく分かれ、そこには何基ものステンレスタンクや最新の醸造設備などが整然と並び、その光景は名だたる一流ドメーヌを想起させるほど。
規模感はピュリニーのルフレーヴの新醸造所を凌ぎ、ニュイ・サン・ジョルジュのフェヴレ本拠地を連想させるとも評される大規模な設備です。
重力を利用するグラヴィティ・フロー方式、自然な湿度を保つ砂利床セラー、2ヴィンテージ分を優に熟成できる300樽を収容する熟成庫が備えられ、ワイン造りは従来の小規模なドメーヌから一気に近代的かつ精緻なステージへと進化しました。
畑に関しては、形式上は父や叔母の所有畑からブドウを購入する形をとっており、立場としてはネゴシアンに分類されます。
しかし実際には夫妻自身が畑作業を担い、栽培から収穫・醸造までを一貫して管理。
2023年には全区画でオーガニック処理を実施し、翌2024年は多雨により一部を慣行に戻したものの、それでも2/3はビオロジックで管理されました。
自然と向き合いながら品質を磨く姿勢は揺るぎません。
レンジはロベール・シリュグ時代を継承しつつ、夫妻が信頼する栽培家からのブドウや果汁を仕込むミクロ・ネゴスのキュヴェも引き続き造っています。
ただその比率は全体のわずか5%にとどまり、残る95%以上は家族の畑から収穫されるブドウに基づいています。
現在、ドメーヌの規模は12ha、そのうち5haがヴォーヌ・ロマネにあり、そこで3種類のキュヴェ(Harmonie,VieillesVignes, LesBarreaux)が造られています。
さらに2024年からはニュイ=サン=ジョルジュにも新しい区画を得ました。
村名格で名前を一新させたVosne-Romanee "Harmonie"、古木区画のVosne-RomaneeVieillesVignes、高地のLesBarreaux、馬耕で守られる急斜面の1級LesPetitsMonts、そしてごくわずかな区画から生まれるグラン・クリュGrands-Echezeaux。
多層的なラインナップはいずれもシルキーな質感と緻密な果実表現を誇ります。
力強さからエレガンスへ。
クラシックからモダンへ。
そしていま、最新鋭の醸造所を手にしました。
彼らのワインは価格上昇に見合うどころか、それを超える価値を体現しています。
伝統と革新を結び合わせ、彼らの手によって生まれるワインは、今のブルゴーニュを最も鮮やかに映し出す鏡となっており今、この地でひと際、輝きを放ち、最も注目を集める生産者のひとつとなっています。

