本格的に"原木シイタケ"の栽培方法
まず最初に
下記で紹介している栽培方法は森産業の森290号(通称:にく丸)の栽培方法です。
他の品種では栽培方法が全く異なる場合がありますので注意してください。
これから紹介する栽培方法は初めて原木シイタケ栽培を行う方、原木シイタケ栽培に失敗してしまう方、 更に詳しく原木シイタケ栽培を知りたい方が対象の最も基本的な栽培管理方法となっており、 これまで栽培経験があり、特に失敗した事が無い方はこれまで通りの方法で栽培を行ってください。 栽培方法は十人十色で、最終的にシイタケが発生すればその方法が正しい方法と言えるので、 その事を前提として読み進めていただければ幸いです。
栽培に必要な物
種駒を使用したシイタケの原木栽培では以下のものが最低限必要となります。
原木、種駒、電気ドリル、キリ(9〜9.5mm)、トンカチ、立てかける場所(日陰で雨の当たる場所)
※電気ドリルとキリの代わりに丸ノミでも良い
種駒に関して
使用する種駒の品種によって発生させる方法や時期、キノコの大きさや形、味が違ってきます。2夏経過後の発生時期になって接種して良かったと思える品種を選びましょう。
原木に関して
栽培で使用する原木を用意します。
【特に適している】
クヌギ、コナラ
【適している】
カシワ、カシ類、シイ、シデ類、
ミズナラ
【やや適している】
アベマキ、クリ、サクラ類、タブノキ、ハンノキ、ヤシャブシ
穴あけ
原木に穴を開ける為に電気ドリルとキリを用意します。
植菌
穴を開けたらすぐに種駒を打ち込んでください。
※穴を開けた状態で駒を入れずに何日も放置すると雑菌が入り込みます。
仮伏せ
寒くて空気中の雑菌があまり動かない間にシイタケ菌の動きだけを良くして原木にシイタケ菌を活着させます。
本伏せ or 立てかけ
仮伏せで活着したシイタケ菌を原木全体に蔓延させます。 ちなみに原木に菌が蔓延すると、呼び名が"原木"から"榾木(ほだぎ)"に変わります。
榾木起こし
よく『ホダ起こし』と呼ばれている工程で、シイタケの発生に適した環境に移すと同時に発生を促します。
発生
通常サイズの原木(直径10cm程度)であれば、2夏経過の秋(駒を打って1年半後)にポツポツと発生が始まります。 画像の黒い丸は種駒の頭で、種駒は榾化が進むと黒くなっていきます。
収穫
傘の裏のヒダの膜が切れてきたら収穫します。
収穫後の管理
収穫後は収穫した状態でそのまま置いておき、また自然に雨に当てて2年目、3年目と自然にシイタケが発生するのを待ちます。
廃棄のタイミング
シイタケが採れなくなった状態の榾木を廃棄します。