ライバルは・・・高級ストレートコーヒーである。
古川珈琲が、本当にお薦めしたいコーヒーは「ブレンドコーヒー」です。
ご存知のようにブレンドコーヒーというのは異なる銘柄のコーヒー豆を 複数用意し、割合を決めて混ぜ合わせることで、いく種類もの味を 作り出すことができる代表的なコーヒースキルのひとつです。
ですが、一般的にブレンドコーヒーというのは、単品のストレートコーヒーに 比べて、味が劣るとか、品質の良くない豆の味を誤魔化すための手段とか、 あまり、いいイメージがあるとは正直、言えません。
ただ、そのようなイメージがついてしまったということは、おそらくその原因があり、 実際に、そのようなブレンドコーヒーがどこかで流通していたのかもしれません。
今、時代は高級でプレミアムと呼ばれるものが注目されています。 それは、コーヒーの世界でも同じで、一昔前では想像できないくらい コーヒーも多種多様になり、100gで数千円という高額な豆も、 今や当たり前のように店頭に並んでいたりします。
それだけコーヒーというものの価値基準がここ数年の間に 大きく変わったということが言えます。 また、新たなコーヒーの時代がやってきたのかもしれません。
それに、もしそうであるならコーヒー豆を扱う者として、 これ以上、有難いことはないです。
なぜなら、高級でプレミアムなコーヒー豆さえ揃えて、それを焙煎して販売すれば、 けっこう、いい値段で売ることができるからです。
そうなれば当然、お店の売り上げもアップしますので商売としてはニコニコなのです
が、本当にそれでいいのかな?と・・・ふと、我に帰りました。
そして、自問自答しました。
「君は何のためにコーヒーの仕事をしているの?」
僕は、自分のその言葉で目が覚めました!
そして次の瞬間、僕はこのように思いました。
「高級でプレミアムなコーヒー豆を仕入れて、その豆を焙煎することなら 僕でなくてもできる!だったら、僕がそれをやらなくても困る人はいない」
そう考えたとき、僕は、時代の流れとは真逆の方向に進みたくなりました。 そして僕は、自分にしかできないことで勝負しようと決めました。
そういいつつ内心では正直、不安な気持ちもありました。
「そんなことして失敗したらどうするの?」 「世の中、そんなに甘くないよ。」
そんな、もう一人の自分の囁きが何度も聞こえてきました。
でも、その言葉に負けたくなかった。
なぜなら、僕が本当にやりたいことは、コーヒー豆をたくさん売ることではなく、
一人でも多くの人に、夢がギッシリ詰まったコーヒー豆を届けることだから。

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もし高級ストレートコーヒーの味を、ブレンドコーヒーで超えることができたら・・・
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そう考えたとき、僕は眠れませんでした。
ワクワクして、ドキドキして、たぶん、2、3日、寝てないかも。
そして、それは、十分実現可能なことだと、僕は心の中で感じていました。
なぜなら、僕は、今まで何十種類ものブレンドコーヒーをこの手で作ってきた
からです。
なので、それぞれの豆が持つ特徴、また、異なる豆同士を配合することで起きる
味や香りの変化、それらすべてが僕の頭の中、もっと言えば、身体全体に
染み込んでいるからです。

例えば、この銘柄とこの銘柄をこの割合で配合すると、こんな味になる。 こんな香りになる。
そういうことが、実際に作らなくても、頭の中でシュミレーションできてしまうほど、 僕は、コーヒーのブレンドに関しては、誰にも負けない自信があります。
つまり、そう言えるだけ、何よりもブレンドコーヒーが好きなのです。 もう、ブレンドコーヒーマニアと言ってもいいくらい、ブレンドコーヒーの未知なる 可能性に魅了されています。
だから、古川珈琲のラインナップは、いつでも、ほとんどがブレンドコーヒーである わけです。
「優れたものは値段が高い」という感覚があると思うのですが、
僕は、それを覆したいという想いでコーヒーを作っています。
たとえば、コーヒーの王様などと呼ばれている、あのブルーマウンテン。
当然、その値段は高価で100g数千円と他の銘柄と比べて、 とんでもなく値段の差があるのですが、
だったら・・・
そのブルーマウンテンの味を超えるくらいのコーヒーを頑張って作って、 それをお求めやすいお値段で提供することができたら、 それって、凄くお客様のお役に立てたことになるんじゃないかな。
そんな気がするんです。
そして、それを可能にするのが、複数の異なる銘柄のコーヒー豆を配合して 味を細かくデザインできるブレンドコーヒーだと思うのです。
なので、僕はどんなにスペシャルティでプレミアムなコーヒーが世に現れても、 怖くありません。
なぜなら、僕は、どんな味であろうと、それと同等か、それを超えるだけの味を、 ブレンドコーヒーで作る技術とアイデアをたくさん持っているから。
古川珈琲・店長 古川裕介

▼下記に掲載しているコーヒーは、すべて古川珈琲のオリジナルブレンドコーヒーです。
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