伝統ある豊かな土地と、たくさんの愛情でいのちを育みます。
天のヒボコ(神話)が大地を干すまでは広大な湿地帯が続いていたという兵庫県北部・但馬の地は、多様な生き物の生きとし生ける場でした。その食物連鎖の頂点に立つコウノトリを一時は絶滅に追いやってしまいましたが、いま但馬ではコウノトリと共生する農業の拡大に取り組んでいます。こうして、いのちを育みながら作られた大豆や小麦を使って、私たちは「こうのとり醤油」を醸造しています。杉蔵に住み着いた多様な発酵微生物がその生命活動の産物として醤油を醸していく様は、多くの生き物が暮らす田畑が、安全な農作物を育てていく姿に似ています。わたしたちは、「いのちを育む食作り」を大切にしているからこそ、農家の努力にも応える醸造を続けていきたいと思います。
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