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ジョルジュ・ルーミエでワイン造りの最前線にいたアレックス・デイヴィス氏がロシアン・リヴァー・ヴァレーで手掛ける孤高のカリフォルニア版ミュジニーと“特別”なローヌ系 《ポーター・クリーク》 カリニャン “オールドヴァイン” メンドシーノ
後の大家達がブルゴーニュの重鎮を師と仰いだカリピノの歴史にあって、故ジョシュ・ジェンセン(カレラ)とオベール・ド・ヴィレーヌ(DRC)|故ジム・クレンデネン(オー・ボン・クリマ)とアンリ・ジャイエの師弟関係は良く知られるでしょう。
※) モンドヴィーノ -Mondovino-:過度に商業主義的なワイン生産者に対するアンチテーゼを描いたドキュメンタリー映画。カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞ノミネート作品。ジョナサン・ノシター監督作。2004年封切。
●ミュジニー・・・至高の銘醸を産むブルゴーニュ>シャンボール・ミュジニ村の特級格付け畑。どこまでも優しくかぐわしいスタイルは、かの地限りのテロワール所以と言われてきました。 ●誰が何のために言い出したかテロワール? この言葉を「自国のワイン産業保護を目的とするフランス人による、フランス人の為の、フランス人に都合の良い概念」と述べる他国のワイン生産者もいるばかりか、「単なるマーケティング用語」と述べる関係者もいたり.... ●ポーター・クリークをご存知ですか? 理性の効くポーター・クリークのピノを飲み、「綺麗なシャンボール・ミュジニーの典型。」「グランクリュを髣髴とさせる。」と評した人物がスティーヴン(ステファン)・タンザー。
▼ タンザー評価の特徴 1990年代から2010年代半ばまで、ロバート・パーカーのワインアドヴォケイト誌とワインスペクテイター誌に並び、三大批評メディアの一つとしてあったインターナショナル・ワインセラー(IWC)の創刊者がスティーヴン・タンザー。 氏の批評基準は厳格なことこの上なく、2014年にアントニオ・ガローニ主宰のヴィノス -VINOUS-に電撃合流しIWCの名を閉ざすまで、遂に一つの確定100点評価を発表することはなかった。新生VINOUSにおいてはアントニオ・ガローニと共に看板レビュワーとして厳しい批評を続ける。
産地毎に担当レビュワーを据えるアドヴォケイトやスペクテイターとは異なり、IWC時代のタンザー氏はあらゆる産地の銘柄に対し単身で向かい合いました。ゆえに、異なる産地の同品種ワインも、評点の座標軸にブレが少なく、例えば、ある年のボルドーとナパ・ヴァレーの仕上がり具合を事前にうかがい知るには確かな指標となったものです。そして、その判定に最も信頼のおけるカテゴリーが、ピノノワールとドイツ品種の評価と言われました。 新進気鋭の斬新なスタイルよりも、奇をてらうことなく本質を追い求める造りや、その結果として導かれる、熟成の潜在姓を秘めたワインを高く評価するとも氏のレイティングにおける特徴。 そういった見地からも、今回のポーター・クリークは意義深いラインアップと言えます。 今や手にし難いライブラリー・バックヴィンテージを得ることができました。
《ポーター・クリーク》 カリニャン “オールドヴァイン” メンドシーノ モンドヴィーノの監督が「最も好み」と述べたカリフォルニアワイン。 それこそがポーター・クリークのカリニャン。 ▼味わい|銘柄概要 ブルゴーニュ系を十八番とするポーター・クリークにあって格別の1本。 ジンファンデルの聖地(ドライ・クリーク・ヴァレー)や、100点シラー産出エリア(ソノマ・コースト)も擁すソノマ群。そんなソノマでブルゴーニュ品種以外も手がけるポーター・クリークだが、あえてこのカリニャンだけは特別扱い。ソノマの北隣、メンドシーノの果実を用いる。 ジョルジュ・ルーミエのみならず、オーナー醸造長のアレックス・デイヴィス氏は、仏・ローヌの帝王、E・ギガル社の当主でもあるマルセル・ギガル氏の下でも研鑚を積んだ。 その経験を裏付けるよう、飲めば長年造り続ける理由は明々白々。 紅茶の葉を燻したような香りを持ち、口中ではマッシュルームや軽いリキュール様のブーケ。きめ細やかなタンニンは極上の柔らかさ。薫香や大地のニュアンスを帯びる複雑姓。構成は深く幅広く、様々な要素がしなやかに融合する絶妙のバランス。糸を引くように持続する長い余韻はなんとも官能的。熟成ワインの楽しみ方を知る方に推奨したい一品。 ▼生産者概要 1977年創業。所在は、ソノマを象徴するロシアンリヴァーの流れの近く。その中でも、特に有望な造り手が集まるウエストサイド・ロード沿いにある。周囲には、ロキオリ、レイミーといった有名生産者が軒を連ねるも、ポーター・クリークの畑は一際見つけ難い場所にあり、通りから奥まったヒルサイド斜面に畑を構える。(2005年の訪問では道に迷いました。)面積は僅か3.6haに過ぎぬものの、全ての葡萄樹は南東向きにあり、傾斜は30-40度。日照を効率良く浴びるなど、質に秀でる果実の根拠を十分に満たす。 畑の横には1982年に設けられたガレージサイズのワイナリーがあり、1997年には、UCフレズノ校で自然科学を修めた後、フランスの銘醸地で修業を積んだアレックスが帰国。畑を手入れする父に加わり、ルーミエやギガルの手法を踏襲することで、目を見張る品質向上を果たし多方面より賞賛を浴びることとなる。 彼の拘りは、由緒正しき伝統生産者に脈々と伝わる古典的手法を貫くこと。果実は成熟具合を入念に観察し、状態がばらつかぬよう区画毎に収穫。発酵は土着の天然酵母に委ねるのみ。果帽を浸漬する際は、ワインを痛めぬよう小型の上部開放槽を用いたうえで手動パンチングダウン。瓶詰では清澄・濾過を経ることはない。 アレックスは畑の管理にも自ら深く関わり、土壌を更に活性化させるべく、オーガニックから一歩進んだバイオダイナミクス(ビオディナミ)を取り入れ、環境保全にも熱心に取り組む。 【品種構成】カリニャン【原産地呼称】カリフォルニア州>メンドシーノ郡|Mendocino County, California【タイプ】[赤] ミディアムボディ Medium-Full【内容量】750ml