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メーリングリスト限定 3TOPシングル・ブロック ナパ・ヴァレー最高のシャルドネと評され、数々の有力生産者が熱望する果実の源 マーカッサン&コングスガードの数分の一価格でカルト格の片鱗を見せつける 《ハドソン》 エステイト・シャルドネ “レディバグ” ロス・カーネロス, ナパ・ヴァレー
シャルドネの世界的銘醸地カーネロスにあって、二大グランクリュの一つがハドソン。(一方はハイド) 密度あるマッチョなスタイルでハドソンに勝るシャルドネは見出せません。 随所で太鼓判を押される長期熟成ポテンシャルも特筆ものです。 ▼そんなハドソンから、滅多に手に入らない貴重なキュヴェがスポット輸入されました。 スタンダード版(こちら>>)でも十分に美味ですが、この旨さはちょっと格別。 ハドソン夫妻が来日した際、「確約はできない」と聞いていた限定品です。
《ハドソン》 シャルドネ “レディバグ” カーネロス, ナパ・ヴァレー ハドソンの畑は大きく二つに分けられます。 (右の地図はクリックで拡大) 幹線道路(121号線)からワイナリーに入ると目の前に広がる区画がホームランチ。冷たいサンパブロ湾に近い為に畑内でもより涼しいため、ここからのワインは、厚みに負けないしっかりとした酸を備えます。 一方のヘンリーロードランチは、複雑にうねる丘を北に越えた辺りに広がる区画群。小高い丘が冷風を遮るロケーションにあり、ホームランチよりも暖か。その内の南向き斜面にある一区画がレディバグであり、十分な日照を得る環境から、フルボディスタイルに相応しい肉付きの良いワインを生み出します。 ▼味わい パイ生地を思わせる香ばしさ、ジャスミンの爽やかなニュアンス、蜂蜜の香りに、温暖な産地の果実香がとても豊か。オイリーな酒肉が物語る豊満な体躯の美質を一層と引き立てる酸も釣り合いがよく、口中では噛み砕いたナッツの風味、バタースコッチクッキーのようなコクに塩味と、多様なニュアンスが渦巻くリッチで凝縮感の備わる仕上がり。 ▼ワイン造りに対するハドソンのコメント 「土壌・気候・台木・クローン・継穂・畑の管理。完璧に辿り着く為には、いずれも怠る事は出来ない。このワインの為となる区画には、爆発的な果実味とそれに見合う適切な酸を蓄積する優良選抜株『ショット・ウェンテ-Shot Wente-』が植えられている。 区画毎に収穫された果実は、ワイナリーに搬入後、とりわけ圧搾に細心の注意を払う。 実と実の間に梗が空間ができる全房プレスから、質の良いピュアな果汁を抽出。その工程をゆっくりと軽く行うことでエグミの抽出を避けている。 発酵用の樽は、フランソワ・フレール、ダミー、オリオンといった第一級メーカー製のフレンチオーク。スターター(培養酵母)に頼らぬ天然酵母100%による発酵から、MLF(乳酸発酵)まで約10ヶ月を要し、前半は週に1度、後半は月に2度の頻度でオリを撹拌(バトナージュ)し旨みを引き出す。熟成は23か月(新樽80%)。得られた旨みを逃さぬよう、瓶詰前には清澄に濾過も一切施さない。」 ▼ヴィンヤード概要 Hudson VneyardsはHudson Ranchとも称され、“RANCH”の名が示すよう元来は農園。敷地内には、ワイン用葡萄の栽培区画のみならず様々な果物と野菜がオーガニック栽培されるばかりか、自然の生態系に沿うかのよう豚や羊も放牧されています。 (畑前で直売するハドソンの朝市は地元で有名。画像右は、訪問の際にお出迎え頂いたリー・ハドソン氏と100%自家栽培のオーガニック料理。こんなにも美味しい野菜があるなんて...) オーナーのリー・ハドソンは、醸造を学んだUCデイヴィスでジョン・コングスガードと知り合います。やがてコングスガードに果実を供した際、二人の間で交わした栽培契約は「(収量制限を伴う)面積単位」。今では珍しくないものの、それまで一般的であった「(質を不問とする)重量基準」に代わる初の契約と伝えられます。 リー・ハドソンが研鑽を積んだ先の一つが、仏・ブルゴーニュ>モレ・サン・ドニの雄、ドメーヌ・デュジャック。一代で名声を築いたジャック・セイスの下で、「類稀なワインの実現は、聖なる畑が生み出す偉大な葡萄から生まれると確信した。」と述べます。 帰国後、北はメンドシーノから南はサンタ・バーバラまで、理想の地を求めたハドソン氏が1981年に辿り着いた先が、ナパ・ヴァレーの小地区 カーネロス。 陽光の恵みより得られる熟度に旨みの凝縮、二つの湾から北上する冷気による秀逸な酸。これらカーネロスに特有の産地特性に加え、うねりのある丘に広がるハドソンの畑には、特異な土壌のアドバンテージも併せ持ちます。(上記画像参照) レディバグとは「てんとう虫」の意であり、リー・ハドソン氏の妻、クリスティーナの愛称が命名由来。 【品種構成】シャルドネ【原産地呼称】カリフォルニア州>ナパヴァレー>ロスカーネロスAVA【タイプ】[白] コクのある辛口Dry【内容量】750ml
■ コングスガード訪問の際、ジョン・コングスガード氏による特別な計らいから、ロット別サンプリングを試みる機会がありました。 試飲銘柄は、コングスガード シャルドネ “ナパ・ヴァレー”(ハドソン×ハイドの構成)。 仕込み中の樽から抽出したブレンド前の両畑産を個別に試飲すると、持ち味の違いは歴然です。 ふくよかな女性的印象のハイドに対し、ハドソンは石質様なミネラル感を伴い堅固で筋肉質。かつてレイミーがハドソンを手掛けていた頃、幾度か両銘柄の水平試飲をしたことがありますが、やはり同様の結果でした。 当時の旧輸入元スタッフが述べた「熟成後のハドソンには勝てない」との想いにも沿う様、他の造り手によるハドソンでも似た経験を持ちます。 ■ 画像中央は2006年のマーカッサン “ハドソン Eブロック” -Marcassin Hudson E Block- 8年を経ても劣らぬ鮮度と熟成による美質の昇華が極めて高い次元で両立するマーカッサンのそれは、共に並んだ2005年オーベール “クウォーリ”-Aubert Quarry-も遠く及ばぬ水準でした。 ■ コングスガード訪問を終え、午後にハドソンへ移動(画像上右側) そこで供された5年熟成のエステイト・シャルドネは絶品。深い黄金の色調に粘性ある蜂蜜様な酒肉、ブリオッシュとバタースコッチの芳香、濃密でありつつ豊かな体躯に備わるあらゆる要素の釣り合いが見事なものであり、その年に飲んだ中でベストを競う1本でした。
オーベール|キスラー|ベッドロック|プランプジャック|シュラムスバーグ|ダックホーンも御用達。ハドソンに果実供給を請う先には、錚々たるビッグネームが並びます。 ■「自分はハドソンこそが最も優れた畑と思っている。」(マイク・ヘイヴンズ) 上記は、ハドソン訪問に同行したマイク・ヘイヴンズ氏が私に述べた言葉です。かつて北カリフォルニア有数のシラーとメルロを手掛けた造り手 “HAVENS”。その創業者であるマイク・ヘイヴンズは、ハドソンからの供給果実により名声を轟かせたものです。(売却後の今は別物) 全世界を対象に、ステファン・タンザーのインターナショナル・ワインセラー(IWC)時代から、アントニオ・ガローニとメディア統合した現ヴィノスに至るまで、創刊より長く実現されずにいた初の確定100点シラーもハドソンの単一畑。コングスガードの醸造でした。(後にPAXが加わる) ※2022vtg:リサ・ペロッティ・ブラウン99点(マスター・オブ・ワイン/ワインアドヴォケイト元編集長 現The Wine Independent)|ワインアドヴォケイト97点(パーカーポイント)