“The Incredible Quality of Land, Incredible History”　〜驚くべき品質 ナパ・ヴァレーの伝説〜

ワインアドヴォケイト確定100点を得ること30度超(暫定100込みなら更に多い)。ナパ・ヴァレーの歴史上、最も重要な畑の象徴がトカロンであり、今なお最上級カベルネの産出を続けるさ中にある。

ナパ・ヴァレーのほぼ中央に位置するオークヴィル地区の西側には、ヴァレーフロア(谷床平坦部)を形成するマヤカマス連山を望む。トカロンの所在は、その山並から続くなだらかな傾斜とワイン街道(R29号線)の狭間。山からナパ川に注ぎ込む何本もの小川(クリーク)が扇状地を造り出し、そこには拳大の岩石、砂利、粘土を始めとする多彩な組成がミルフィーユ様に重なり合う。その水捌けの良さが果実に凝縮度を増す他、マヤカマス連山からの吹きおろしとサンパブロ湾からの冷風による酸の確保、充分な熟度を導く豊かな日照等の作用があいまって、トカロンのワインは、極めて高い質の備わりを可能とする。

1868年に遡る歴史のト・カロンであるが、紆余曲折を経て、1966年に故ロバート・モンダヴィが現在ワイナリーのある区画を取得。その果実があまりにも素晴らしかった為に、この地に拠点を据えたという。後の1978年にも、モンダヴィはチャールズ・クリュッグ所有の区画も管理地に加えた他、1988年に「To Kalon」、1994年に「To Kalon Vineyard」の商標権を取得。その結果、原型区画の「オリジナル・トカロン」は、現在6者に分割所有される中、ワイン名に「To Kalon」を名乗れる先は、ロバート・モンダヴィを傘下に収めるコンステレーション・ブランズとベクストファーに限られる。
(因みにコンステが株式50%を保有するオーパスワンもオリジナル・トカロンの果実を使用。その区画はファーニエンテの頁にて＞＞)

2019年、満を持して“To Kalon Vineyard Company”が独立。(公式初ヴィンテージは2016年)
「世界最高峰の畑から至高のボルドーワイン」を旗印に、コンステレーションは醸造長に当代屈指の才腕を招聘する。その人物とはアンディ・エリクソン。「スクリーミングイーグルとダラヴァレを100点評価に返咲きさせた立役者がトカロンを手掛ける」との衝撃性からも、世界の主要ワインメディアで大きく報じられる一件であった。

《ト・カロン》 カベルネ・ソーヴィニョン “ハイエスト・ビューティー” オークヴィル
古代ギリシャ語に由来するTo Kalonの英訳は「ハイエスト・ビューティ」即ち「究極の美」
トカロンのお家芸、カベルネソーヴィニヨン100%でそれを追及するプロジェクトの精髄です。

▼ アンディ・エリクソンのコメント
「鮮やかな赤紫を帯びる色調。ベリー系の中でも赤果実を感じさせ、バニラビーンズ、土っぽい含みのある大地のニュアンス、スパイシーなクローブのニュアンスが宿る。口当たりに喉越しともシルキーにまろやか。骨格をもたらすタンニンも役割を十分に、かつ良くこなれ丸みを帯びている為に収斂性の懸念は無用。一点集中の重心であれば全体の均衡が崩されることも往々にしてあるが、繊細で柔らかな酸をはじめとする複雑に絡み合う種々のファクターの作用から、重厚にしてトータルバランスが整えられつつ、内に力強さを秘めた仕上がりとなっている。伸びやかに続く複雑感ある長い余韻。若くして飲んでも、トカロンのポテンシャルの高さを十分に知覚でき、これから長い時を経れば、更にその美質が増すであろう。新鮮味と躍動感を兼ね備えるトカロンの『らしさ』が表現されている。」

【ワイン造り】自身が理想として描く「究極の美」を求め、アンディエリクソンはトカロン・ヴィンヤードの区画図を手にし、土壌や日照の角度といった様々な生育環境の違いを隅々まで検証すべく、畑内の全ブロックを歩き回る日々を送った。厳しい目から選ばれた果実は、異なる個性に従い56ものロットで個別管理。発酵から熟成を経て瓶詰に至るまで、それら56のロットは、全てが定期的にテイスティングで内容を確かめられ、味わいと質感に美点がしっかりと表されたロットのみを選抜。その名に相応しい“Highest Beauty”としてリリースを迎えるに至る。年産500cs

【品種構成】カベルネソーヴィニヨン100%【原産地呼称】ナパ・ヴァレー＞オークヴィルAVA｜Oakville, Napa Valley【タイプ】[赤]フルボディFull【内容量】750ml