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イノシシから田畑を守る おもしろ生態とかしこい防ぎ方 農山漁村文化協会(農文協) 三省堂書店オンデマンド
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著者:江口祐輔 頁数:144ページ
◆内容概略
イノシシの素顔をあばきながら、彼らの行動パターンから得られる防除のヒント・極意を考えられるかぎり紹介。猪突猛進というイメージも、本当は臆病細心な性質の裏返しの姿。せっぱ詰まると、パニックになって逆上してしまう。ふだんはもっと慎重だし、注意深い動物。人のうごきをじっと観察する賢さももっている。しかし、イノシシはいったん慣れてしまうと大胆不敵になる。パワーショベルのように自由自在に動く鼻、電気も容易に通さない剛毛、1mを楽々跳び越すジャンプ力…。もっている身体能力をフルに発揮して目的に突き進む。4〜5年に1産のサル、1年1産だが1頭しか生まないシカと違い、1年1産でしかも1回に4〜5頭産むイノシシは、いったん増えだすとなかなか減らない。手近に餌が手に入る環境に恵まれると、さらに増えて手に負えなくなる。やみくもに駆除しても残ったイノシシを利するだけ。またすぐに増えてしまう。結局、イノシシ被害対策のかなめは山奥の10頭より、田畑の周辺で人間と知恵比べして悪さしている食害イノシシを1頭捕まえること。効果的なのは彼らの「臆病」を徹底的につくことだ。従来のイメージにとらわれない新しい防除体系を提案する。
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