オデュッセイア Odysseia
名はギリシャ神話の英雄 オデュッセウスの冒険から。
オデュッセウスはトロイヤ戦争にギリシャの将軍として参加し、
トロイの木馬の奇策によりギリシャに勝利をもたらした。
だが、オデュッセウスは勝利の後、帰国に苦難する。
一つ目の巨人サイクロプスから知恵で魔の手を逃れ、
魔女キルケの魅力と誘惑に打ち勝ち、
セイレーンの魂を魅了する歌声を退けたりと、
10年以上の歳月をかけ、
数々の苦難と多くの誘惑を乗り越え、
最愛の妻ペネロペが待つ、故郷イタケへと戻る。
そんな長い苦難の旅路、大冒険が「オデュッセイア」です。
今、バラという大海を目の前にし、
バラの育種の大冒険へと旅立とうとする自分がいます。
バラの育種への決意を、
人生をバラの育種にかける思いを
「オデュッセイア」というバラの名前で表しました。
それだけお気に入りのバラです。
花はウェーブがかった半八重のロゼット咲き、
独特な趣があり表情のある花です。
花色は春や晩秋など低温期は紫がかった黒赤、
高温期は紫味が抜け深赤に。
香りはダマスク系の強香。
直立性のシュラブで真っ直ぐ伸びますから、
あまり横へといかないので、コンパクトなスペースにも。
そのままシュラブとして、
木立のように、やや伸びるシュラブとして育てても、
冬に深く剪定せず、枝先だけ整えて、
アーチやフェンス、オベリスク、壁面などに誘引し、つるバラとしても良いです。
枝はやや硬めなので細かな誘引には向きませんが、
枝をななめにするだけで花付きが良くなります。
春先は足元からしっかりと花を全面につけ、
春のステムは短めなのでそんな用途に向くバラです。
2番花以降は枝を伸ばしながら枝先に花を付け続けます。
やや暑くなる2番花の時期でも見ごたえのある花。
むしろ高温期の花の方が個人的に好みなので、
一年を通して思いっきり花を楽しむことが出来るバラです。
黒点病にも強く、どんどん生長しますので、
初心者の方でもあまり葉を落とすことなく元気に育てられます。
私のバラの育種にかける思いがつまったオデュッセイア。
育てて頂けたら嬉しいです。
品種名 オデュッセイア
Odysseia
作出 2013年 日本 木村卓功
系統 S シュラブ
交配 未発表
花色 紫がかった深赤
花形 波状弁咲き
花径 中輪
芳香 強香 ★★★★☆
香質 ダマスク+フルーツにハーブ
開花 四季咲き ★★★★☆
樹高 1.6m
樹形
樹勢 ★★★☆☆ 耐陰性 ★★★☆☆
ウドンコ病 ★★★☆☆ 耐寒性 ★★★☆☆
黒星病 ★★★★☆ 耐暑性 ★★★★☆

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