お正月のお茶の間に春の便りを運ぶ啓翁桜。近年ではホテルのロビーや企業の玄関にも飾られ、お正月に彩りを添えています。 啓翁桜は支那桜桃(しなおうとう)という品種と彼岸桜を掛け合わせてつくられ、通常であれば3月下旬ごろに開花する桜を温室を利用した促成栽培で冬に花をさかせるものです。 その歴史は意外と古く江戸時代にお城に花を納めていた商人が、冬に咲かせる手法を編み出したという説もあります。山形では昭和40年代後半に全国に先駆けてその栽培が広がり、温室を利用した繊細な温度管理のもとに方法が確立されました。 |