令和6年度産、熊本阿蘇産。阿蘇のなかストアが作る無農薬・無施肥の自然栽培のお米。
この商品の生産情報
農薬不使用の年数
ササシグレ / 33年目
ササニシキ / 11年目
化学肥料不使用の年数
ササシグレ / 33年目
ササニシキ / 11年目
今年の米作り
2024年、令和6年度の米作りです。
今年のうるち米はいつもの「ササニシキ」に加え、新たに「ササシグレ」を栽培いたします。ササシグレと聞いて「ササニシキの系統では・・・?」と思ったアナタ、鋭い、鋭すぎる。なんて推理力。FBIになれるのでは?
そう、ササシグレとはササニシキの父にあたる品種なのです。
ササシグレとは
ササシグレは、"亀の尾"と"旭"の子どもである「東北24号」と、やはり"旭"と富山の篤農家・石黒岩次郎氏が育成した"銀坊主"の子である「農林8号」を親に持つ品種です。
つまり、当店でもおなじみの良食味の元祖の品種である「旭」と「亀の尾」と、倒伏に強く搗精歩合にも優れる「銀坊主」の作りやすさを掛け合わせた、非常に優れた品種なのです。
そのため昭和36年には東北地方では栽培面積は一位となるほど人気を博したそうです。でもそんなに人気だった割りには聞いたことがありませんよね、ササシグレ。
実は当時は様々な品種を収穫後に混ぜて売るのが一般的だったそうで、そのため一般の消費者には「お米の品種名」が知られることは少なかったそうです。それでもその美味しさから農家に大人気だったため"知る人ぞ知る"品種だったササシグレですが、1960年代にいもち病の大発生を受け、より作りやすい後継品種である「ササニシキ」に一位の座を取って代わられると、いつしか姿を消していったのです。
しかし一部情報によりますと、「ササニシキは"味"ではササシグレを超えることはできなかった」なんて話もあるそうです。つまり”作りやすさではササニシキ、味ではササシグレ”ってことか・・・?いや、ササニシキもとても美味しいし、十分すぎるほど作りにくいんですけど・・・。とにかく、ササシグレ、作ってみることにしましょう。
ササニシキとは
ササニシキはもうすっかり当店ではお馴染みの品種です。
ササニシキはアミロース含有量が比較的多い品種で、粘りが少なくアッサリとした食感が特徴です。アミロースの多いお米は食後の血糖値の上昇が穏やかで、また、もち米遺伝子を含んでいないためもち米に反応する「お米アレルギー」の方もお召し上がりいただける場合も多く、近年、当店でも大人気の品種となっております。
田植え
2024年5月31日からまずササシグレの田植えを開始。今年はそれはそれは丁寧にレーザーレベラーをかけたのでこれまでで最も田んぼが平らになっているはず。
まず前日に苗を軽トラに積み込んでおくと当日朝から苗を運ばずに済むので作業がはかどります。途中1〜2回苗を取りに行きますが、一人で早朝から夕方までやって1日1ヘクタールですね。
除草
今年も除草は上々です。
もうはっきり断言できますが、最大の除草対策は「レーザーレベラー」ですね。つまり均平。田面が均平であればあるほど雑草は生えない。特にヒエには効果絶大です。稲育ててるんだかヒエ育ててるんだか分からなかったような田んぼが、本当にヒエ一本見当たらなくなるレベルです。そしてなぜかコナギも少なくなります。
稲の無農薬栽培を始めようとしている、そこの農家さん。まず最優先で購入すべきは畦塗り機とレーザーレベラーです。畦塗り機で畔をきっちり整備して、レーザーレベラーで丁寧に均平を取り、田植え後にできるかぎり水を貯めるようにしてください。ヒエはそれだけでOKです。
もちろん、これにオーレック社製の最強除草機「ウィードマン」で除草できたらもう完璧なんでしょうけど、あれ高いもんなぁ。8条のポット用33cm仕様だと568万円もする・・・。しばらくはこのキュウホーの除草機君で頑張るしかありませんね。
「ササシグレ」の穂発芽について
稲についた籾が一定の湿度と温度で収穫前にも関わらず発芽することを「穂発芽」といいますが、「ササシグレ」は非常に穂発芽しやすい品種であり、今年度のササシグレにつきましても多くの穂発芽したお米が見受けられます。
穂発芽したお米は玄米の胚芽部分が乾燥過程において枯れて黒ずんでおりますが、食味には影響はございません。また、玄米に黒いチリのようなものが混ざっている場合がございますが、これは胚芽の黒い部分が籾摺り、袋詰め過程において剥がれたものとなります。洗う際に取り除いていただきますようお願いいたします。
「穂発芽」はより昔の品種に発生しやすい傾向があります。「ササシグレ」は比較的穂発芽しやすい「ササニシキ」よりもさらに穂発芽しやすい品種となります。
ご購入の際はあらかじめご了承のほどお願いいたします。